ユーフォルビア・コリクリナ(Euphorbia colliculina)は、タコモノユーフォルビアの1つで、タコの脚のように伸びる枝と塊根部の両方を楽しめる品種です。
たこ足部分は横に広がらず上に伸びるので、コンパクトで見た目もすっきりしているのも特徴です。
本記事では、ユーフォルビア・コリクリナの実生栽培の様子と育て方のポイントについて詳しく解説していきます。
Contents
ユーフォルビア・コリクリナの種子の購入
【種子の購入先】 Koehres
【種子の購入個数】10粒
【種子の購入時期】2019年3月
種子の購入はドイツのナーセリーKoehresです。
購入当時はタイミングが良くコリクリナを含めて3~4種類のタコモノユーフォルビアの種の取り扱いがありましたが、ユーフォルビアの種子の取り扱いは結構な頻度で変わるので定期的に覗いてみると良いと思います。
コリクリナを含めてタコモノ系は自家受粉しにくい(or全くしない?)ようなので、複数株栽培している人でなければ種子の採取もできず、一般的に種子がほいほい流通することも無いと思うので、種子を探すのであればKoehresを含む専門のナーセリーを探した方が見つかりやすいと思います。
ユーフォルビア・コリクリナの実生栽培記録
実生2週間【2019/4/18】
【発芽率】 9/10(90%)
【発芽観測】播種から3日後
【用土】 ゴールデン粒状培養土:赤玉土=1:1
【播種】 4月上旬
ユーフォルビア・コリクリナはこれまで実生したタコモノの中でも一番の発芽率で、9割が無事発芽してくれました。
発芽環境は、用土の殺菌、メネデールとダコニールの希釈液に種子を半日浸けて、腰水管理。温度は簡易温室内(シルバーラックの周囲にビニールをまいたもの)でヒーターをつけて20度前後をキープするようにしました。
実生2か月:鉢上げして寄せ植え【2019/6/29】
初夏に差し掛かり屋外管理に切り替えたコリクリナ。
まだタコモノらしさはないですが、徐々にボコボコと成長しだして縦に伸びてきています。
コリクリナは塊根部分も楽しめるタコモノ品種なので、今伸びてきている部分もいずれ木化してくるのかと思うと「早く太くなれ~」と願ってやみません。
用土は特に変わりなく「赤玉土、日向土、ゴールデン粒状培養土」を同量ずつミックスさせたもので、プレステラに4本ずつ寄せ植えするようにしています。
実生半年:ようやくタコ足が出てくる【2019/10/18】
半年栽培して、9株あるコリクリナはいずれも順調なのですが、ある程度成長した段階でやや成長が鈍化しているように感じ始めました。
その中でも1株だけタコモノらしさを出しはじめ、枝を2本伸ばしてきたのがいました。
育て方をもう少し工夫すれば、他の株も同様に生長していたかもしれませんが、なぜか同じ環境で育てていたのにこの1株だけが枝を伸ばし始めたんですね、何故だろう?
これから冬越しに向けて、どの程度冬の寒さに耐えられるのかわからないので栽培環境を2パターンに分けてみようと思います。
実生7か月:個別の鉢に植え替え【2019/11/7】
成長スピードが鈍化している感じがしたので、コリクリナを一度掘り返してみる。
上の写真のようにかなり本体部分と根までの間が伸びてしまっているので、プレステラだと浮き上がって倒れそうになるし、無理やり深く植えつけても今度は根が伸びるスペースがなくなるのでもう植え替えしかない。
同時期に植えた多品種のタコモノ「ツベルクラータ」と比べると、同じ環境で育てていてもコリクリナの方が成長がやや遅い気がする。
※同時期のツベルクラータ
植え替えれば成長スピードに変化はみられるだろうか。
植え替え後の用土は「硬質赤玉土:日向土:ゼオライト=5-4-1」の割合にした。
まとめ
本記事では、ユーフォルビアのタコモノ品種のひとつである「ユーフォルビア・コリクリナ」の実生栽培の経過と育て方のポイントについてご紹介しました。
実生株の成長に変化があれば、今後も定期的に更新していく予定でいます。