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コーデックスの栽培知識

植物を太く肥大させるのにゼオライトがおすすめな理由【個人的見解】

ゼオライト

コーデックスの実生栽培をしていて、大きく太らせるにはどうしたらいいのかと日々試行錯誤していますが、園芸愛好家さんで特に実生をメインでやられている方は同じ思いの方も多いのではないでしょうか。

居住地の日照時間や気温、天候などはどうしようもできないので、それ以外で植物の成長を大きくするためにとることができる施策はいくつかしかありません。

我が家は東北北部にあるので冬は寒くどうしても室内に入れなくてはいけませんが、全ての植物に十分な日当たりを確保することも難しいので悩ましい所です。

ならば成長期の夏に少しでも生育が伸びるようにできる工夫は無いかと考えて行きついたのが「用土の工夫」で、中でも「ゼオライトを使う」というのが良い感じにハマってきた気がします。

そこで超個人的見解ですが、ゼオライトがどうしてコーデックスを大きく太らせるのに効果的なのかをできるだけわかりやすくまとめたいと思います。

※注:金成コーデックスの姉妹サイトである「おしえて!田舎センセイ!」の方では、かなり専門的にゼオライトの効果を解説した記事がございます。化学的に理解したい方はそちらの記事をご覧ください ↓

おしえて!田舎センセイでゼオライトの解説を見る

コーデックスの肥大には「多肥・多水での栽培」をしたいが難しい!

パキポ実生
コーデックスは乾燥地帯の植物なので、湿度の高い日本で栽培すると水やりの頻度や用土に注意しないと簡単に根腐れを起こしてしまいます。

かといって根腐れを気にし過ぎて水やりを控えるとあまり大きく成長してくれません。

日光や気温などの環境面などコントロールできない条件を除外すると、コーデックスを肥大させる方法として挙げられるのが「多肥・多水栽培」です。

ただ、多肥・多水で育てるのは日本の環境と植物の特性上なかなか実施しにくいんですよね。

当サイトの「コーデックスの土の作り方」の記事でも書いていますが、日向土などの園芸軽石をメインとした極力乾きやすい土を栽培用土とすることで多肥・多水栽培を実現しやすくなります

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コーデックスの土の作り方|私が選ぶ根腐れしにくい土と配合比率コーデックスの実生栽培を始めるときに、どのような土を使えばいいのかわからない人も多いと思います。基本は環境や育て方に合わせて自分で配合するのが良いと思うのですが、ここでは私が使っているコーデックス栽培用土を参考にご紹介します。...
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乾きにくい用土では当然水を多く与えると根腐れしやすくなりますし、肥料分がしばらく残るので雑菌やカビ菌繁殖の原因にもなります。

そこで軽石メインの用土にしているのですが、これではまだまだ不十分な点がいくつかあるんです。

窒素肥料分のほとんどは実は灌水によって流亡している

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乾きやすい用土にすることで根腐れの心配が少なく多肥・多水を実施することができますが、保肥力のほとんどない軽石などの用土では肥料を与えてもそのほとんどが植物に行き渡らず流れ出てしまっています

土壌改良資材の中ではバーミキュライトなどは保肥力が高いのですが、保水性も高いので使いたくありません。多肥栽培をしたいのであれば雑菌湧きますしね。却下。

保肥力については「CEC(陽イオン交換容量)」というもので測ることができるんですが、軽石なんかはとてもこの値が低い(保肥力が低い)んです。(※詳しくは冒頭のリンクより田舎センセイの記事をご覧ください)

難しい所なのですが必要なので簡単にふれますが、

幼苗の成長に必要な栄養分である窒素肥料(N)の多くは、土壌の細菌によってアンモニウムイオン(NH₄+)が酸化されて硝酸イオン(NO₃-)になって植物に吸収されます。

ただ、土壌や植物の根はマイナスに帯電してるので、硝酸イオン(NO₃-)は植物に取り込まれにくく、雨や水やりなどによってそのほとんどが流れ出てしまうというのが理由です。

硝酸イオンに比べてアンモニウムイオンの方が吸着されやすいんですが、大体が細菌によって硝酸イオンにされてしまうので上手くいかないんですね。

だから乾きやすい用土でジャブジャブ液肥を与えるだけじゃ、単に細菌の餌になってしまったり、硝酸イオンの形になって流れてしまう or 植物に吸収されにくい形になって固着してしまうので必ずしも効果的とは言えないんですね。

じゃあどうすんの?といったところに出てくるのが「ゼオライト」です。

ゼオライトは肥料分を効率よく植物に行き渡らせてくれる

ゼオライト
前置きが長くなりましたが、ようやくゼオライトの出番です。

そもそもゼオライトは何なのかというと「分子レベル(0.2~1.0nm)で小さな穴が沢山あいた粘土鉱物」で、種類は大きく分けると天然人工合成の3種類がありますが、園芸では天然ゼオライトが安価なのでよく使われます。

ゼオライトと似た効果を持つものとしては「活性炭」が近いでしょうか。

ゼオライトは「吸湿・脱臭・通気性向上」など園芸でとても嬉しい効果が主な特徴として挙げられますが、特筆すべきなのが「イオン交換能」という保肥性の向上に関係する能力です。

前述のアンモニウムイオンが細菌によって硝酸イオンになってしまうので植物に吸収されにくい問題が、ゼオライトの細孔にアンモニウムイオンが入って交換性アンモニウムイオンとして安定することで土壌内のイオンバランスが安定し、植物に効率よく肥料分が行き渡るようにしてくれるんですね。

ゼオライトを一定量用土に混入させることによって乾きやすい用土そのままに保肥力が向上するので、コーデックスを安定して大きくさせるのに一役買ってくれるという理屈になります。

まぁ、私自身がゼオライトを用土に混ぜ込むことで植物の成長スピードが上がったような気がしているという超個人的な実体験ベース(の感想)が大半を占めています。

ただ、化学的な構造と理論ではゼオライトの効果は証明されているので、あながち気のせいというわけではないでしょう。

ゼオライトの良いところ(保肥性向上以外)

  1. 細菌分解によって発生するアンモニアを吸着するので「防臭効果」が得られる
  2. 過度な湿度を吸湿し、乾燥時には水分を放出して鉢内水分量のバランスをとる
  3. 多孔質なので鉢内の通気性が向上し、根の成長を促進してくれる

多孔質な土壌改良資材は鉢内の通気性や排水性・保水性のバランスをとってくれますが、ゼオライトはさらに「吸湿・放湿」のコントロールを行ってくれるので、園芸をするうえではめちゃ有り難い特徴だと思います。

上記の特徴は、保肥性以外でもコーデックス栽培において嬉しいポイントですよね!

個人的な今後の課題と施肥の注意点

私は施肥には元肥に「マグァンプK」、追加の液肥に「ハイポネックス」と「リキダス」を与えています。

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ゼオライトによる保肥力向上もあってかコーデックスの成長も著しいのですが、どうも窒素肥料分が上手く植物に行き渡るようになったせいか「葉の成長が特に著しい」という印象です。

どの部分を成長させたいかは植物によりけりですが、窒素は「葉の成長」に大きく関与する肥料分なので、ある程度栽培期間が経過したコーデックスにとっては葉よりも幹や塊根部の成長を期待したいですよね。

となると窒素(N)よりもカリ(K)なのかなと。

多肥には多肥なりの弊害もあるので、バランスをとりながら色々と挑戦してみたいと思います。

まとめ

本記事では超個人的な見解ですが、ゼオライトを使うようになって上手く肥料分が植物に行き渡って肥大してきたような気がしたので、改めてゼオライトの持つ効果についてまとめてみました。

多肥栽培による雑菌の繁殖や徒長、肥料焼けなどの弊害もありますが、これまで非効率に流亡してしまっていた肥料分を効率的に植物にいきわたらせる分にはゼオライトはかなり効果的だと思います。

趣味の園芸を行う中で、もっと効率よく植物を大きくしたい!と考えている方がいらっしゃいましたら、保水性を高めずに土壌内の保肥力を高めることができるゼオライトを用土に混ぜ込むことを試してみてもいいかもしれません。

私が使っているゼオライトはこちら

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園芸用ゼオライトとしてはかなり安価で量が多い(20Kg)です。

最初届いた時は重すぎてビックリしましたが、頻繁に植え替えもしますし鉢底石がわりにガンガン使ってたら半年で半分の10Kgくらい使っちゃいました。

小粒で少量のゼオライトもありますが、水槽のろ過材用だったりして割高なものも多いので、上でご紹介している北海道産の天然ゼオライトは結構おすすめです。(※ただ、マジで大きくて場所をとるのでご注意ください)