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コーデックスの栽培知識

ペラルゴニウムの種類と自家受粉の難易度|結実の難しい&簡単な品種

ペラルゴニウムの種子

こんにちは、金成コーデックスです。

私は冬型の塊根植物を色々集めていて、できるだけ自分で種子を採取し実生をするサイクルを確立したいと思って園芸を楽しんでいるのですが、種子を採取したいと考えたときにペラルゴニウム(Pelargonium)はとても初心者向けの植物だと思っています。

多くのペラルゴニウムは自家受粉が可能であることが知られていて、親株となる開花株が一つあれば種が採れる・・・(ことが多い)とされているのですが、自分で育ててみているとどうやら「自家受粉で種子が取れやすい品種とそうでない品種」があるように感じています。

①放っておいても勝手に受粉して種さやが伸びてくる品種
②受粉に介助が必要だが適切に受粉すれば結実してくれる品種
③介助によって受粉すると一定割合で結実するが成功率が低い品種
④介助によって受粉すると一定割合で種さやを伸ばすが、ほぼシイナである品種
⑤受粉介助しようが全く種さやを伸ばさない品種

①簡単>>>>>>⑤難しい って感じでしょうか。

私個人としては、自家受粉が容易で親株が一つで済むのであれば開花株を一つ迎えればいいので経済的ですし、もし受粉に複数株必要なのであれば成功率の低い自家受粉を試さず初めから複数親株を用意したいです。

そのためにも「自家受粉が可能とされるペラルゴニウムの自家受粉成功率がもう少し具体的にわかると嬉しい」と思い、この記事にまとめたいと思っています。

※本記事は基本的に自家受粉を実践した経験者からの成功率などをもとに、あくまでも主観でまとめたものです。環境や自家受粉の方法によっても成功率は変わると思うので、あくまでも参考程度にご覧ください。

ペラルゴニウムの品種別の自家受粉難易度

ペラルゴニウム・トリステ/P. triste

■自家受粉難易度:Very hard

■金成コーデックス自ら実践

計100以上の花芽で自家受粉を試して、種さやが伸びる確率が20%程度。しかし結実したように見える種子はいずれもシイナ(※中身のない種子)で、発芽能力のある種子は手に入らなかった。

ペラルゴニウム・アッペンディクラツム/P. appendiculatum

■自家受粉難易度:Very easy

■金成コーデックス自ら実践

種子採取用に2つ親株を用意したが、受粉作業は何もしなくても勝手に種子ができた。採取した種子の発芽率もよく、自家受粉はものすごく簡単。

ペラルゴニウム・ミラビレ/P. mirabile

■自家受粉難易度:easy

■情報提供:@kuroshiba_gr さん

種子を提供してくださったフォロワーさんより情報をいただきました。自家受粉で採取した種子ということで、自家受粉は簡単だったとおっしゃっていて、開花後翌日に延びてくる雌蕊に花粉を付けたら結実したと教えていただきました。シイナの割合は2割くらいだったそうで、結実率もそんなに悪くなさそうです。

譲っていただいた種子の発芽率も100%だったので、自家受粉で結実した種子の発芽能力も全く問題ないようです。

ペラルゴニウム・パキポディウム/P. sp. cf. pachypodium

■自家受粉難易度:easy ~ normal

■金成コーデックス自ら実践

開花翌日~2日目に伸びてくる雌蕊に、あらかじめ採取しておいた花粉をつければ7~8割の確率で結実。採取した種子はシイナの割合が約4割だった。

異株間での交配ならもう少しシイナの割合が低いか結実率が高いと思うが、結実率もそんなに悪くないので、自家受粉でも満足いくくらいの種子はとれるといった印象。

ペラルゴニウム・アウリツム/P. auritum

■自家受粉難易度:very hard

■金成コーデックス自ら実践

これまでに30~40位の花芽の自家受粉を行っているが、種さやが伸びる気配すらない。

ペラルゴニウム・スキゾペタラム/P. schizopetalum

■自家受粉難易度:very hard

■情報提供:@BonoBuono さん

ペラルゴニウム・アルテナンス/P. alternans

■自家受粉難易度:hard

■情報提供:@BonoBuono さん

ペラルゴニウム・ボウケリ/P. bowkeri

■自家受粉難易度:hard

■情報提供:@BonoBuono さん

ペラルゴニウム・ゼロフィトン/P. xerophyton

■自家受粉難易度:normal

■情報提供:@BonoBuono さん

ペラルゴニウム・ラドリフォリウム/P. radulifolium

■自家受粉難易度:normal

■情報提供:@BonoBuono さん

ペラルゴニウム・プルベルレンツム/P. pulverulentum

■自家受粉難易度:normal

■情報提供:@BonoBuono さん

ペラルゴニウム・ミリフォリウム/P. myrrifolium v.coriandrifolium

■自家受粉難易度:easy

■情報提供:@BonoBuono さん

ペラルゴニウム・オブロンガツム/P. oblongatum

■自家受粉難易度:normal

■情報提供:@BonoBuono さん

ペラルゴニウム・バルクリ/P. barklyi

■自家受粉難易度:easy

■情報提供:@BonoBuono さん

ペラルゴニウム・ヒルツム/P. hirtum

■自家受粉難易度:normal

■情報提供:@BonoBuono さん

ペラルゴニウム・クインクエロバツム/P. quinquelobatum

■自家受粉難易度:easy

■情報提供:@BonoBuono さん

ペラルゴニウム・カロリヘンリキ/P. caroli-henrici

■自家受粉難易度:very hard

■情報提供:@BonoBuono さん

■自家受粉難易度:normal

■金成コーデックス自ら実践

2022年の6月に自ら栽培してるカロリヘンリキが開花したので自家受粉を実践したところ、そこそこの確率₍6~7割₎で種さやが伸びました。結実はする様子。

その後、種子を確認すると採取できた種子の5割くらいがシイナで、それ以外の種子はとりまきして発芽が確認できたので自家受粉は可能であることが分かりました。

私の開花株は実生7か月目で開花したので、ワンシーズンで開花までもっていくことは可能です。ただ、シイナ率が高かったので自家受粉種子は販売には回しませんでした。

今後は兄弟株で受粉をしてもう少しシイナの割合が減ったら販売することも可能かと思いますが、このシイナ率でも購入を希望される方はInstagramにてDMください。(※毎年同じような時期に開花すると思います:5~7月頃)

ペラルゴニウム・アサリフォリウム/P. asarifolium

■自家受粉難易度:hard

■情報提供:@BonoBuono さん

まとめ

P. triste
P. appendiculatum
P. mirabile
P. sp. cf. pachypodium
P. auritum
P. schizopetalum
P. alternans
P. bowkeri
P. xerophyton
P. radulifolium
P. pulverulentum
P. myrrifolium v.coriandrifolium
P. oblongatum
P. barklyi
P. hirtum
P. quinquelobatum
P. caroli-henrici
P. asarifolium

あくまで実体験(または自家受粉経験者からの情報)に基づいたものなので、必ずしもその品種の自家受粉の確率を保証するものではありません。

当記事は更新・追記すべき情報が手に入ったときに加筆・修正しながら更新していきます。

情報提供をくださいました皆様、ご協力ありがとうございました!