ユーフォルビア・オベサ(Euphorbia obesa)は、トウダイグサ科の植物で、別名「バスケットボールプランツ」と呼ばれるように成長すると丸くなるのが特徴です。
アフリカ原産で雌雄異株。
実生は比較的しやすく、雄株と雌株があれば受粉して自家採取することもそこまで難しくありません。私が目指すのも「自分が種から育てたオベサで自家採取すること」です。
※内容は一部「おしえて!田舎センセイ!」のコーデックスカテゴリー内の記事と重複していますが、実生記録はこちらの金成コーデックスの記事の方で更新していきます。
Contents
ユーフォルビア・オベサの種子の購入
ユーフォルビア・オベサの種子は、流通量が多いので入手はそこまで難しくありません。
【種子の購入先】 Koehres, Germany
【種子の購入個数】30粒
【種子の購入時期】2019年2月
種子の購入はドイツの「Koehres(ケーレス)社」です。
過去には「多肉植物ワールド」でも購入したことがあったのですが、30粒と多めに購入する場合はKoehresの方が割安ですね。
多肉植物ワールドのオベサの種子はこちら
ユーフォルビア・オベサの実生栽培記録
ユーフォルビア・オベサの種を蒔く~発芽
ユーフォルビアオベサは過去の経験から好光性の種子と思われるので、通常通りメネデールとベンレートの希釈水に半日浸した後に表土に軽く押し付けるようにして並べました。
発芽開始は早いもので2日後にははじまり、最終的には播種から2週間後くらいに発芽したのを最後に97%の発芽率とかなり良好な成績でした。
【発芽率】 29/30(97%)
【発芽観測】播種から2日後
【用土】 硬質赤玉土:バーミキュライト=1:1
【播種】 3月上旬
オベサは種子の鮮度さえよければ発芽率はかなりいいと思うので、初心者でも難しくないと思います。
播種1週間
オベサは双葉が出ると、中央部分が膨らみながら球体に近づいていきます。僅か1週間で普通の植物ではあまり見ないような形になっていくので面白いです。
実生2か月目:植え替え
播種2か月でそれらしい形になってきました。
サイズにバラつきはありますが根もいい感じで伸びて窮屈そうだったので、プレステラに4つずつ植え付けて成長を促します。
根がもじゃもじゃ。いい感じです。
実生3か月:オベサほぼ球体になる
播種から3か月で無事発芽した29株のうち、途中で生育不良などで12株が脱落し17株が残っています。
5月に入ってから一度外に出して外気&日光に当てたのですが、その環境変化に耐えられなかったいくつかが枯れてしまいました。発芽から3か月での直射日光は少しきつかったのかもしれません。
一度室内に戻し、この写真の段階ではまだ室内で植物育成用のLED照明を当てて育てていますが、それ以降は順調に育ってくれています。
大きさにこそ差はあれど、3か月も経てばもう立派なオベサの見た目に近づいてきましたね。
実生5か月
この投稿をInstagramで見る
一度は直射日光で調子を落とした実生オベサですが、その後遮光ネット(50%遮光)をホームセンターで購入してもう一度屋外管理に切り替えました。
日中の気温も上がり、用土の乾燥サイクルも早まってきたので水やり頻度も3日に1回くらいのペースにして、2回に1回は薄めた液肥を与えています。
この2カ月間で明らかに大きくなっていて、去年初めてオベサを実生した株の大きさを1年足らずで追い抜いてしまいました。
こうやって見ると育て方で明らかに成長度合いが違うので、私よりも園芸歴の長い先輩方は塊根を太らせるコツやテクニックを沢山ご存知なんだろうなと奥の深さを感じました。
でも、オベサの栽培テクニックは去年に比べて明らかに向上していると思うので、少し安心しました。
実生8か月:植え替え【2019/10/20】
寄せ植え状態だったオベサ達は、いずれもそこそこの大きさになってきたので今後の成長を考えて個別の鉢に植え替えることにしました。
僅か実生7~8ヶ月ですがもうしっかりとオベサの形になってますね。
同時期に実生した中では真ん中のオベサが一番大きかったです。順調に育ってくれてますね。
植え替え後の用土は「硬質赤玉土:日向土:ゼオライト=5:4:1」にして、排水性を高めた用土にしています。
一番大きかったオベサはミニ蘭鉢に植え、それ以外はA-25という白い鉢に植え替えました。
鉢の大きさで少しでも成長に差が出るのか見るために、差をつけてみましたがどうなるでしょう?
オベサは比較的寒さにも強いはずですが、ここでも半数を温室管理、もう半数を日中日が当たる廊下(ただし夜間は最低気温1~3℃位までなる)に置いて春先の成長度合いも見比べたいと思います。
まとめ
オベサの目標は「自分で育てた株で種を自家採取すること」ですので、そこまで継続して育てて経過観察も更新していきます。