私は現在アガベだけで250~300株位育てているんですが、8月後半に入るにしたがって食害被害を受けることが増えました。
私のアガベは全て実生株なので、被害を受けたアガベは大体播種後4~5ヵ月の小さいものばかり。
あれだけ肉厚で多少は棘のある植物をバリバリと食べるのはどこのどいつだ?と見守ってると犯人を発見!
本記事では、アガベを野外管理している方にこの憎き害虫の食害を受けないように注意喚起をすべくまとめたいと思います。
アガベの食害をしていたのは「バッタ」
アガベの葉を食べていたのは「バッタ」でした。
我が家は農家なので雑草も多く、頻繁に家族が草刈りをしてはいるんですが特に私のコーデックス棚の周囲によくバッタが飛び跳ねていました。
アガベに被害をもたらす害虫は「カイガラムシ」や「アザミウマ」などを想定していたんですが、思いもよらないところでバリバリと大胆に食い荒らすやつが出てきてショック。
※バッタに葉を食べられたアガベ
アガベにオルトランなどを散布しても葉をかじった個体が死んでいくだけで、新たに沢山のバッタがアガベにむらがれば食害は減りません。
バッタは繁殖力が強いので我が家のような四方を山に囲まれたような田舎では駆逐するのは不可能ですし、本当に気が付けば鉢の上に登ってかじってるのでアガベを外に出すことができなくなりました。
薬がダメなら生物学的防除法(天敵)を試してみる
薬をまいても結局かじられるのをとめることは出来ないので、かじられる前にそいつを捕食してくれる「天敵」をガードマン代わりに置いてみてはどうかと、家の周りにうろうろしているカマキリさんをアガベトレーの周囲に3匹ほど連れてきました。
(軽くそこらを見渡してカマキリが3匹も捕まることからも、我が家がどのくらいの田舎なのかがわかっていただけるかと思います。)
カマキリを棚の内部に入れて、周囲を遮光ネットで覆う事で多少隙間はありますが翌日の朝までアガベの周囲を見張ってくれるはず!
そう期待していたんですが、その目論見はたやすく破られてしまいました。
カマキリ君、、、たのむよ、、、仕事してよ、、、
ついには鉢の中に産卵される
よっぽどアガベが美味しいのか、これだけ周囲に畑や花壇がある我が家の敷地内で、わざわざバッタが多肉棚に登ってきては尻を鉢の中に突っ込んで産卵しているのを数回見かけました。
寒くなってきたら室内管理にしようと思っていたので、このままでは家の中がバッタだらけになってしまう!!!
バッタが産卵していた鉢は土を植え替えましたが、たまたま見かけたから良かったものの、おそらく私が見ていないうちに他の鉢にも産卵しているバッタがいると思うので、正直アガベトレーを室内に入れるのが怖くなりました。
「アガベがそんなにも美味しいのか・・・」
辺り一面土だらけなのに、わざわざなんで鉢によじ登って産卵するんだよ、、産卵してるバッタキモチワルイよ。
虫自体は平気な私ですが、産卵とかしてる個体はなんかこう、、、グロかったです。
もうアガベは外に出せない!と思って、有毒なキョウチクトウ科のコーデックスたち(パキポ&ユーフォルビア)を野外管理にして、アガベは全て室内に入れて一件落着!
と思い込んでました。
パキポディウムの鉢にも産卵された
アガベを全て室内に取り込んだ翌日、せっせとパキポディウムの鉢内に尻を突っ込んでるバッタを発見。
やはりキョウチクトウ科は食べないのか、ユーフォルビアやパキポ自体は無事だったんですが、鉢内に産卵するのは避けられず。
※産卵中のバッタ
赤玉土や軽石の柔らかい土は産卵場所にはもってこいなんでしょうね、、わざわざそこに卵を産みにくるんですから。
8月末はバッタの産卵シーズンなようで、そもそも産卵しやすい軽い土を使っている鉢植えは絶好の産卵場所のようです。
バッタの卵を除去する
折角なので産み付けられたバッタの卵を除去するところも記録に残そうと、鉢をひっくり返してみたところ、想像していたのとはちょっと違った形状の卵が出てきました。
私はコロコロとした球状の卵が土に混じって出てくるのかと思っていたんですが、周囲に土がびっしりついた「カラスミ」のような「チョコレート」のような固形の物質でした。
周囲についた土をはらおうとしても取れないので、ネバネバした卵の塊のようなものが中に入っているんでしょう。
もし万が一、ご自宅の周囲でバッタが飛び回っていて、産卵シーズンに植え替えをしたときにこの写真のような固形物質が見つかったらバッタの卵である可能性が高いので除去するようにしてください。
まとめ
意外な事にアガベはバッタの大好物のようで、頻繁に食害を受けています。
バッタが出始める夏の時期で、ご自宅の周囲でバッタが増え始めたら食害を受けないように環境を整えると良いと思います。
- オルトランではかじった個体を駆除できるが、数が多いバッタには非効率的
- バッタの天敵であるカマキリをそばにおいても食害は止められなかった
- 食害被害以外にも、鉢内部に産卵される可能性がある
- 防虫ネットのようなバッタが入りこめないようなネットをアガベのトレーにかぶせることで、飛来する個体を寄せ付けないのが一番効果的
アガベに寄り付くバッタ対策では、上記のポイントが大事になってくると思います。
カマキリを置けるかどうかは別にして、今の所夏の時期はアガベはバッタが飛来する可能性のある場所にはおかない、もしくは防虫ネットで常時覆っておくなどの対策が効果的でしょう。
かじるだけかじって食い散らかして、しまいには鉢内部に産卵していくなんて腹立たしい。
これまであまり気にも留めていなかった存在でしたが、アガベをかじられてから一気にバッタが嫌いになりました。
バッタのいる環境でアガベを屋外管理されている方は十分ご注意くださいね!