ユーフォルビア・ツベルクラータ(Euphorbia tuberculata)は「緑仏塔」とも呼ばれ、タコモノと呼ばれるユーフォルビアの品種です。
幼苗期は1本の棍棒のように縦に伸びますが次第に分枝してタコモノ特有の形になります。
私も栽培しているタコモノユーフォルビアの別品種「ユーフォルビア・イネルミス(九頭竜)」に比べ、枝が太くてボコボコしているのが特徴で、よりコンパクトにまとまっていると思います。
本記事では「ユーフォルビア・ツベルクラータ」の実生栽培記録と育て方のポイントについてまとめます。
ユーフォルビア・ツベルクラータ(緑仏塔)の種子の購入

【種子の購入先】 Koehres
【種子の購入個数】10粒
【種子の購入時期】2019年3月
種子の購入はドイツのナーセリーKoehresです。
日本では種子の流通はあまりなく、もしかしたら多肉植物ワールドさんで取り扱いがあるかな?という程度です。
人気品種ではないので仕方がない所かなとも思いますが、種子を手に入れるのはタイミングが良くないとなかなか見つけられないかもしれません。
ユーフォルビア・ツベルクラータ(緑仏塔)の実生栽培記録
実生2か月【2019/6/29】

【発芽率】 5/10(50%)
【発芽観測】播種から7日後~2週間後
【用土】 ゴールデン粒状培養土:赤玉土=1:1
【播種】 4月上旬
最終的な発芽率は5割となりましたが、このツベルクラータに関しては発芽のタイミングがものすごくばらばらだったので、発芽管理の方法が合っていなかったのかもしれません。
種子は通常通りメネデールとベンレートの希釈液に半日浸し、用土は熱湯で殺菌して播種、腰水管理で20℃前後をキープしていました。
しかし、最初に1つ発芽した以降は反応がなく、発芽率1割で終了かと思った時にポツポツと発芽しだしたので、最後に発芽した株は播種から3週間ほど経過していました。
こういう場合は大抵「昼夜の寒暖の差がまだ大きく発芽適温ではなかった」か「腰水管理によって蒸れすぎていた(のが合わなかった)」のどちらかのような気がします。
播種から2か月少々経過した時点では上の写真の通りです。まだまだ幼苗ですね。
室内管理のまま行くか野外に出すか迷う大きさですが、遮光ネット下で野外管理に切り替えました。
実生3か月:この時点でまた遅い発芽【2019/7/15】
個別のプレステラに植え替えたあと、そのまま使っていた用土を再利用していたのですが、上の写真のように何と播種から4か月近く経過しているにもかかわらず発芽してきました。
おそらく土の中に取り残されていた種が、何らかの条件で発芽のトリガーが引かれて動き出したんだと思いますが、本当にツベルクラータの発芽条件がよくわからなくなりました。
なんにせよ土を捨てなくて良かった~~。
実生半年:排水性重視の用土に植え替え【2019/10/15】
播種から半年経過し、それぞれ背丈がだいぶ高くなってきたので個別のプラ鉢に植え替えることにしました。
まだ半年経過しても分枝は見られず、一本の棍棒の様な形ですね。まだ全然タコモノっぽくない。
植え替えたのは、プレステラよりも高さのある「ミニ蘭鉢」です。
用土は「硬質赤玉土(中粒):日向土:ゼオライト=5-4-1」の割合で、排水性重視の用土にしました。
鉢内の通気性が良くなることで保温性も高まるので、この先の冬越しを考えた時にできるだけ鉢内部の土が詰まらないようにしたいと思ってこの配合にしました。
基本的に冬は水やりを控えますが、植物が休眠状態に入っているときに過って水をあげ過ぎると根腐れを起こすことがあるので、そもそも排水性の高い用土にしておくことで予防ができます。
簡単に水切れを起こしやすい植物以外は、私は大体この配合の用土で育てていますね。
ツベルクラータは比較的寒さにも強いので、日中日が当たる廊下において管理していますが、東北北部の我が家は氷点下5℃以下まで下がることがあるので、その時はもう少し暖かい部屋に移動させる予定です。
まとめ
本記事ではタコモノユーフォルビアの仲間の、ユーフォルビア・ツベルクラータ(緑仏塔)の育て方と栽培経過をご紹介しました。
播種からどのくらいで分枝してタコモノユーフォルビアらしくなってくるのか、経過を追いつつ成長に変化があれば更新してお知らせいたします。