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サボテン

サボテンを種から育てる方法|種まき・用土・発芽までの実生栽培のコツついて

サボテンの実生

こんにちは、金成コーデックスです。

微細種子から難発芽性種子、胞子なんかも蒔いてきた私ですが以前から苦手意識を持っていたのが「サボテンの実生栽培」です。

これまでにそこそこのサボテンの種をまいてきましたが、その多くは半年~1年くらいで忽然と姿を消し、気が付けばカピカピの苔のみのプラ鉢が残ってるというような状況でした。

それでもサボテンで育ててみたい品種が日々増えていき、今回こそはとサボテン実生の先輩にコツを聞いて再スタートさせてみることにしました。

本記事では、これまでの失敗を糧にし、サボ実生の先輩に教えていただいた方法で、サボテンを種から発芽、そしてある程度の大きさになるまでの過程をまとめていきます。

ここで記載する方法は、あくまでも私が実際に行った方法であってサボテン実生の最適な方法というわけではございません。参考程度にご覧いただくようにお願いいたします。

サボテンの実生栽培の手順・方法

※本記事では、私が2022年10月頭に播種した「Strombocactus disciformis:菊水」と「Turbinicarupus alonsoi」の実生栽培過程を例にご紹介いたします。

サボテンの品種によっては適さない場合もあるかもしれませんが、ご了承ください。

1.種まき用土を準備する

サボテンの実生用土に関して教わったのは「ピート主体のサボテン用土を使用」ということですが、今回は自分で配合して近いバランスの土を作りました。

もし購入される場合は市販のサボテン用用土の中では、上記のプロトリーフのサボテン用の土がピート主体のふかふかしたバランスの用土になってると思います。

私は以下の資材を自分でMIXして使いました。

●ピートモス    :50%
●硬質赤玉土(小粒):20%
●軽石(小粒)   :20%
●川砂       :10%

ピートモスやや多めの比率で、細かめの赤玉と軽石をほぼ同じ割合入れて、川砂も少し足しました。

サボテンの種子の大きさは品種によって違いますが、今回は特に細かいStrombocactus disciformis:菊水の種子を蒔くということもあって、種子が用土の隙間から下に落ちてしまわないような配合にしています。

2.播種前に用土の殺菌をする

準備した用土はそのまま使うと長期間の湿潤管理の過程でカビや藻が発生してしてしまうので、事前に殺菌をした方が良いようです。

殺菌の方法は「電子レンジでチン」か「熱湯をかける」などがありますが、私は普段から熱湯殺菌をしているので今回もヤカンで熱湯を沸かしてプレステラに入れた用土にぶっかけました。

「電子レンジ」と「熱湯」の殺菌方法に関してはメリット&デメリットが微妙に違うと思います。これはお好みでメリットを感じる方を選ぶといいと思います。

電子レンジ鉢に入れた用土を動かすことなく殺菌できる
×普段食べ物に使っている家電が汚れる可能性(家族に怒られる?)
×殺菌するポットの数が多い場合は何度か繰り返す必要がある
熱湯熱湯をかけることで余計な微塵を抜くことができる
ポットの数が多くても手間は少ない
用土を湿らせる工程が同時に行える
×鉢に入れた用土が熱湯をかけることで移動する
×用土が冷めるまで時間がかかる・すぐ種を蒔けない

基本的には私はざばーっと複数の鉢にヤカンから熱湯をかけるのですが、一番デメリットだと感じるのが、ある程度層にして(プラ鉢の底の方に大きめの粒、表面に川砂、など)用土を準備しても熱湯をかけるときにぐちゃぐちゃに混ざってしまうことです。

播種をするうえで細かい種が下に落ち込まないようになど工夫されている場合は、レンジでチンする方が用土が移動するようなことはないのでいいかもしれません。吸水は鉢の底からゆっくりと吸い上げさせたり、表面に霧吹きをすればOKですし、用土が動くことを気にする場合は電子レンジを使いましょう。

そして用土の殺菌が済んだら、用土自体を湿らせましょう(※電子レンジで殺菌した場合は底面吸水か表土霧吹きなどで湿らせておく)

3.種をまいて、また殺菌する

用土が湿ったら、種子をパラパラと蒔き、上から種子を抑える目的で硬質赤玉土をパラっと表層に一列分くらい敷きつめます。

サボテン実生
そしてオーソサイドという殺菌剤を希釈して噴霧します。

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これである程度長期間、ケースのふたを閉めて湿潤環境においても藻や苔がはえるのを防ぐことができます。

個人的に感じることとしては、赤玉土を薄く敷きつめることである程度苗が大きくなるまでの若干の遮光と保湿力強化の効果があるのではないかということ。

4.20度以上の場所に蓋&50%程度の遮光をして発芽を待つ

サボテン実生
種をまき、オーソサイドで殺菌をした後は、蓋をして20度以上を保てる場所に置き発芽を待ちます。

この時に「50%程度の遮光をすること」「腰水をしないこと」を念頭に置いておきます。

ちょうどよい遮光カーテンのようなものがなかったことと、やや朝晩に冷え込むようになった10月初旬に種をまいたこともあって、梱包用のプチプチで遮光&保温効果を狙ってくるんでガラス温室内に置きました。

室内は20度前後でしたので、LED照明の付いていたガラス温室内は幾分かは暖かかったと思いますが、おおむね20度~24度位の環境でした。

実生サボテンの発芽後の管理


今回試験的にまいてみたストロンボカクタス菊水の場合、播種から4~5日目で発芽が肉眼で確認できました。

アロンソイは、菊水よりも1,2日遅れて発芽確認。おおむね1週間以内には何らかの動きが見られる感じなのかなぁという印象。コーデックスとかだと播種から1か月程度かかるものもありますが、サボテンはそういう品種はあまりないのかな?

この後は、発芽がそろってきたら1週間くらいかけて徐々にふたを開けていきます。

遮光は外さず、表面が乾いてきたら霧吹きで水やりをし、月一くらいでオーソサイドで殺菌をする。乾かさないよう、強い光を当てすぎないよう管理していくようにします。

まとめ

本記事ではサボテンの実生栽培の最初の最初、種をまく工程と発芽直後の管理方法について、サボテン実生に詳しい人に教えてもらった方法を実践した様子をまとめました。

私がこれまでに発芽直後から半年程度で苗が消えてなくなったのは、おそらく腰水管理と遮光なしによって藻や苔が大量発生し、不衛生な環境で栽培していたからだろうと推測できました。

光を当てすぎず、腰水管理ではなく霧吹きでの保湿継続と定期的な殺菌材の噴霧によって、サボテンがある程度大きくなるまで管理する方法で今回はしばらく育ててみようと思います。

今後の経過については内容に進展があれば随時更新していきます。