まとまった数の種子を発芽させようとすると、同じ環境下でも「すぐに発芽する種子」と「しばらくかかってから動き出す種子」と様々あることに気が付きます。
ある程度発芽した種子が出そろって、「この時点で発芽してない種子はもうダメかな~」と思って破棄しようとしているアナタ、
ちょっと待って!!
もしかしたらもうひとあがきしたらその種子発芽するかもしれませんよ!?
発芽兆候が全く見られなかった種子を捨てる前に試して欲しい方法
これは「もうダメかもな~」と思っていた種子に、あることをしたら偶然発芽していたのを見つけたことがきっかけで普段からやっている方法です。
インスタのフォロワーさんとのコメントのやり取りでもあったんですが、実生経験豊富な方は意外とやってる方法なのかもしれません。
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その「あること」というのは、なんてことは無い「水に浸ける」だけ。
※右下に発芽しなかったアガベとパキポディウムの種子を浸けた。このうちアガベ3つとパキポ1つが発芽した
発芽した種子がある程度出そろうと、発芽兆候が見られなかった種子はそのままにしておくとカビの発生源になることがあるので取り除いて捨てていたんですが、あまりにもその数が大量だったので一度水の入った容器にごっそり取り分けたんです。
そして翌日、その水ごと種子を捨てようとしておもむろに見てみたら、いくつか発根してる種子があったんですね。
それ以来、発芽兆候が見られなかった種子は、ある程度したらいったん土の上から取って、水を入れた容器に浸すようにしました。
主にパキポディウムとアガベですが、10粒あれば1つくらいはこれで発芽してくれる奴がいるので、捨てる前に必ず行っています。
なぜ水に浸けると発芽するのか?
発芽のタイミングは種子の鮮度などの状態が影響している、人間にはどうしようもない「種子の個体差」ともいえるものなので、全く同じタイミングで発芽させるのはほぼ不可能に近いです。
新鮮な種子は、播種前にメネデール希釈水などに浸しているうちに発芽を始めることもありますし、どんなに手を尽くしても鮮度が低い種子は微動だにしないことも良くあります。
ただ、種子の鮮度や発芽能力に問題がなく、少し発芽するのが他の種子よりも遅かったりすると、早くに発芽した種子に合わせて腰水管理&蓋をして密封する環境をやめてしまったりすることで、もう少しで発芽するはずだった種子が乾燥してしまっている可能性があります。
その場合は浸水して再度吸水することで、あと一歩で発芽するところまで来ていた種子が反応するんじゃないかと思います。
どちらにせよそこまでの手間ではないので、カビが生えてしまう前に見切りをつけて一度浸水させてみると良いと思います。
私個人が発芽を確認した品種
現在、私がこの方法で発芽確認をしたのは「パキポディウム」と「アガベ」の2種類のみです。
ユーフォルビアなども試しましたが、ユーフォルビアはどちらかと言うと土の中に取り残された種子が、かなり時間をおいて急に発芽したケースの方が多いかもしれません。
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これとかはまさにその典型で播種から半年以上経過してから急に発芽してきました。(※ユーフォルビア・ツベルクラータ/緑仏塔)
発芽管理している種子が、パキポディウムかアガベの場合は破棄前の浸水をおすすめできますが、他の種類のコーデックスの場合は保証ができませんので注意してくださいね!
まとめ
コーデックスの種子は一つ一つが高価ですので、できるだけロスを少なく沢山発芽して欲しいですよね。
しばらく経っても発芽しなかった種子は、捨ててしまう前に是非一度水の中に入れて2~3日様子を見てみてください。
もしかしたら発芽してくれる種子があるかもしれませんよ?