コーデックス栽培における肥料の使い方については当サイトで何度か触れてきましたが、私自身試行錯誤しながらいかに塊根を太らせて健康な株にして冬越しを成功させるか考えています。
その中でも冬を越せるだけの「体力」を植物につけてもらうために有効なのが、カリ分を多く含む肥料を与えるというもの。
本記事では私が実際に使っているカリ分が多く含まれる肥料「ハイポネックス微粉」についてご紹介します。
ハイポネックス微粉とはどんな肥料?
ハイポネックス微粉は、その名の通り粉末状の肥料で、特徴は肥料の3大要素のうちの「カリ(K)」が多い点です。
パッケージには「輸入園芸肥料」と書いていますが、アメリカで開発された肥料のようですね。
N:P:K=6.5:6:19
カリ(K)は通称「根肥(ねごえ)」とも呼ばれ、根の成長を促し、徒長・日照不足・耐暑耐寒性の向上、病害虫への抵抗力を向上させるなどの効果があります。
カリ(K)は水溶性なので水やりと共に肥料分が流れ出てしまう事から不足しがちなのですが、過剰に与え過ぎるとマグネシウムやカルシウムなど植物の成長に必要な栄養素の吸収を阻害してしまいます。
私は春夏の成長期はバランス型の速効性のある液肥を与えていますが、秋になると冬越しに向けての植物の抵抗力を高める準備としてこのカリ分の多いハイポネックス微粉に切り替えています。
私がどのような目的でハイポネックス微粉などの肥料を使い分けているかについては、下の記事をあわせてご覧ください。
ハイポネックス微粉の成分
窒素肥料(6.5) | アンモニア性窒素:1.0 |
硝酸性窒素:5.5 | |
可溶性りん酸(6.0) | 内、水溶性りん酸:4.5 |
水溶性カリ(19.0) | 水溶性カリ:19.0 |
ハイポネックス微粉の使用感と使い方について
私が購入したのは500gの箱入りの商品ですが、1年間使う事を考えると十分な量です。
箱の中には計量スプーンと肥料本体が入っていて、肥料は開け口が密封できるジップ式になってるので開封後にテープやクリップで留める必要はありません。
入ってる計量スプーンは両端でサイズが違い、1gと2gが測れるようになっています。
肥料は灰白色の粉末状で、中に黒いつぶつぶも混じっています。これらもすべて肥料成分なので、水に溶かして株元に与えます。
ハイポネックス微粉は完全には溶けきらない!?
私は初め、上の写真のように何も入っていない水差しに肥料を投入してから水を加えていたんですが、上手く溶けずに水差しの底で固まってしまいました。
肥料を加えるときに、空の水挿しに少し水を入れておいてから肥料を投入すると、沈殿せずに上手く混ざって溶けてくれます。
この肥料は全てキレイに水には溶けないので、沈殿物も含めて株元に与えればOK!
説明書に記載がありますが「ハイポネックス微粉の溶け残ったものは緩効性肥料成分」で、溶けずに残るのが普通なので気にせず使用しましょう!
ハイポネックス微粉を使った感想
- 無臭なので虫も寄ってこない
- 液肥よりも分量を量りやすい
- 粉剤が思ったほどサラサラしていないので使いやすい
- 水をそそぐだけでは溶けにくいので、かき混ぜる必要があるのがやや手間
粉剤ってどうなんだろう?と最初は思っていましたが、想像以上に使いやすく、計量スプーンも入ってるので液肥よりも分量を量るのが簡単で濃度の調節もしやすいと思います。
液肥って、ちょっとだけでいいのにボトルの形状のせいかドバっと出てしまいますよね?液だれもするしこの粉剤はその点使いやすく感じました。
じょうろや水差しに水を灌ぐ水流だけでは溶け残りがあったので、私は水差しに少量の水を入れてチャプチャプと揺らすことで混ぜ溶かしました。上手くやればきれいに溶けてくれますが、どうしても若干沈殿物が残るので再度水を加えて沈殿物も流すようにするのはやや手間かもしれません。
まとめ
冬越しや徒長・日照不足対策に効果的なカリ分の多い肥料ですが、このハイポネックス微粉以外にはあまり見かけません。
個人的には目的を明確にするとすごく使いやすい肥料で、替えが効かないのでとても重宝しています。
実際に使用する場合には、カリが過剰になった時の過剰症などにも十分注意して使うようにしましょう!