こんにちは、金成コーデックスです。
私はこれまで数多くのオトンナの実生栽培をスタートさせてきましたが、その中でもダントツで発芽させるのが難しいと感じているのが「オトンナ・レピドカウリス/Othonna lepidocaulis」です。
もともと発芽させるのが難しいと聞いていたので、効率をよくするために最初にヤフオクでオトンナ・レピドカウリスの実生株(7株セット)を購入し、そこから種子をとって様々な方法で播種してみました。
難しいなら色々な方法を試さないといけませんからね!
数粒単位で高価な種子を購入しても試せる方法は限られてますし、効果がある方法なのかの確証が得られないのでは本末転倒ですから。
本記事は、オトンナ・レピドカウリスの実生栽培の奮闘記録となります。
Contents
Othonna lepidocaulis/オトンナレピドカウリスの実生栽培記録
オトンナ・レピドカウリスの種子の入手・購入方法・販売・価格相場
オトンナ・レピドカウリスの種子が取れ過ぎたのですが、発芽させるのが超絶難しく持て余してます(※自分ではまだ発芽管理中) 発芽難しくてもチャレンジしたい方がいれば、ショップで相場よりかなり安く売ろうかなと思っています。興味ある方いらっしゃいますか? pic.twitter.com/zyEEvRquLG
— 田舎センセイ (@inakasensei) November 18, 2021
オトンナ・レピドカウリスの種子は、一般にはあまり流通しておらずWEBで検索かけてヒットするような国内の種子販売業者さんではほぼ取り扱いはありません。
私は海外から種子を頻繁に輸入したりするのですが、レピドカウリスの種子があるのは秋~冬の期間に一部のEU圏のナーセリーくらいで、販売が開始されたとしてもすぐにSold outになってしまうので輸入に慣れた人でなければ難しいでしょう。
確実なのはヤフオクやメルカリに出品されている種子を購入する方法で、相場としては5粒で2000円~3500円程度だと思います。
私も自家採取をしているので沢山採れた時は自分のサイトで販売することもあります。気になる方は是非ショップをお気に入りに入れるか、私のSNSをフォローしていただければ販売開始時にご購入いただきやすくなると思います。
オトンナ・レピドカウリスの発芽に関して
私の方でもなかなか発芽が上手くいかなかったのですが、SNS上で実際に播種をした方々が色々なアドバイスをくださいました。いくつかを以下に箇条書きにいたしますので参考にしていただければと思います。
・発芽するまで30~90日程度かかっても普通(発芽するまで時間がかかる)
・発芽するまでは低温維持が必要
・低温湿潤(湿らせて冷蔵庫で管理)は有効
・播種から1年後に発芽した例もある
・スモークペーパーによる燻煙処理が有効だったという意見も多い
そもそもOthonnaは発芽が難しいと言われることが多いのですが、低温湿潤管理の有効性を発見してから、カカリオイデスやユーフォルビオイデス、クラビフォリアなどで発芽させることができハードルは下がったように思っていました。
ですが、クラビフォリアなどでは冷蔵庫に入れて3日ほどで発芽率100%とかだったのに、レピドカウリスは冷蔵庫に入れて2~3週間では全く動きは見られず。そもそも時間がかかるので、3か月経っても発芽しないのはそこまで驚くほどのことではないようです。
時間がかかることを最初から分かっていればそんなに心配することは無いと思うのですが、それにしても他のオトンナに比べると難易度が違うので別物と考えた方が良いかもしれません。
試していないので多分の話ですが、ヌクヌクした環境だと発芽しにくいと思います。高温(恐らく20℃以上)で発芽抑制がかかるんじゃないかと。
冬生育型の種類の成長さえ鈍るくらいの気温の元に置いてたら、いつのまにか発芽する感じです。
流通の少ないO. macrospermaとかもこの傾向です。
— たわし集め Tawashi-Atsume (@tawashiatsume) November 18, 2021
いつも冬型塊根の発芽管理などについてアドバイスをくださるたわし集めさんが言うには、Othonna macrospermaなんかも同じように発芽に時間がかかるタイプだそうです。
要注意♬
オトンナレピドカウリスの発芽に関する追加情報【2022/5/24追記】
数百粒の種子を蒔き、販売もした結果、購入者さんからの発芽状況の情報や自分での間隔として、以下のことがなんとなくわかってきました。
・低温湿潤環境₍冷蔵庫₎で半年ほど観察したが発芽率は悪かった(※1%以下)
・吸水させてゲル状物質が出た後に冷蔵庫に入れず、涼しい廊下で管理したいくつかの種子が発芽した
・我が家では5~18℃程度の室温で発芽したものが多かった
・発芽時の状況は「表土赤玉、腰水管理、覆土なし、蓋もなし、廊下放置、半日陰」
上手く発芽させる環境やポイントがかなりつかみにくいのですが、一つ分かったのは冷蔵庫での低温湿潤管理だとあまり発芽しないということ。
おそらくある程度の温度変化が発芽のスイッチが入るために必要な気がしていて、廊下で放置していた種子が忘れたころにポツポツと発芽していたので、「日中はやや日が当たって暖かくなり、朝晩はしっかり冷える」といったような変化がある環境のほうが発芽しやすいような気がします。
まとめ
オトンナ・レピドカウリスに関しては発芽させるのが難しく、あまり情報が無いので少しでもこれから播種しようとしている方の参考になればと情報をまとめました。
私自身も例にもれず発芽まで時間がかかっているので、経時的に進展があれば記事を更新する形でシェアできればと思います。