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Pachypodium gracilius/パキポディウム・グラキリスの育て方【実生栽培記録】

パキポディウムグラキリス

パキポディウム・グラキリス(Pachypodium gracilius)は、数あるパキポディウムの中でも1~2を争う人気の品種です。園芸名は「象牙宮

私も一番最初に実生を始めたパキポディウムがこのグラキリスで、慣れていないこともあって当時は10粒中4粒だけが発芽・成長してくれて、パキポディウムの種子のカビやすさを痛感した思い出の品種でもあります。

Pachypodium rosulatumの変種(亜種)なのですが、個人的にはパキポディウムの品種の中でもやや難しい(育てにくい)方なのかなと感じています。(※他のrosulatum系がいずれもあまりうまく育てられていないので)

多くの方が実生をする品種なので、しっかりと栽培経過を記録していきたいと思います。

パキポディウム・グラキリスの種子の購入

グラキリスの種子
グラキリスの種子は育てている人が多い分、流通量も多く比較的手に入れやすいと思います。

人気種なので入荷しても早めに売り切れることも少なくないので、欲しい時は見つけ次第早めに購入するようにしています。

私はこれまで計3か所から購入しましたが、珍しい種子ではないこともあって鮮度は担保されてるのでしょう。極端な発芽率の違いはありませんでした。

【種子の購入先】 Koehres, Germany/seedstock/多肉植物ワールド
【種子の購入個数】10粒/10粒+α/10粒
【種子の購入時期】2018年3月/2019年2月/2019年3月

パキポディウム・グラキリスの種をまく~発芽

グラキリス実生
パキポディウムの基本的な育て方は下記の記事に準じます。用土や種子の播種前の処理などに関しては下記で詳しく解説していますのであわせてご覧ください。

パキポ
パキポディウムを種から育てるコツ【種子の購入~発芽まで】パキポディウムは、比較的簡単に種子を入手することができるので、初心者でも実生を始めやすい品種なのですが、種子がカビやすいなど失敗しやすいポイントがいくつかあります。本記事ではパキポディウムを種から育てて発芽させる方法について解説します。...

【発芽率】 約75%
【発芽観測】播種から2日後
【用土】  硬質赤玉土:バーミキュライト=1:1
【播種】  3月上旬

これまでかなりの数のグラキリスの実生をしてきましたが、上記で紹介した方法で行うようになってから8割程度の発芽成功率は維持できるようになりました。

パキポディウムはやはり播種前のベンレートやダコニールによる殺菌を行えば、カビて脱落する種子も減るので安定して発芽させられると思います。

播種一か月半後

グラキリス実生
上の写真はごく最近になって育てたグラキリスの実生株(播種50日後)です。

グラキリス実生
本葉は4対目まで出てきていて、成長はかなり順調だと思います。いずれもティアードロップ型でぷっくりしているので将来有望。

通常は本葉2~3対で個別の鉢にうつしていたのですが、鉢の置き場所の関係で鉢上げせず「硬質赤玉土」&「バーミキュライト」の播種用用土のまま寄せ植えでこのサイズまで育ててしまいました。

発芽後徒長したグラキリスは太ってくれないの!?

グラキリス実生
因みにこちらの写真は、私が実生を始めたばかりの超初心者の時に植えたグラキリス。

ひょろっひょろですよね。徒長気味だし葉の色も薄いです。

この当時は、

・腰水管理をせず霧吹きで水やり
・比較的長期間ラップをしていて通気性が悪かった
・用土は日向土(軽石)とあく抜きベラボンのみ
・種子殺菌、メネデール、液肥などは一切なし

という育て方で、カビが発生しない様に注意しながら霧吹きシュッシュしてました。

このころは「腰水」という言葉すら知らず、幼苗の頃から乾燥気味に育てなきゃいけないのかと勘違いしていました。

腰水
腰水(こしみず)とは?腰水管理のメリットと注意点についてコーデックスの実生栽培を行うときに、種をまいて腰水管理にすることがありますが、腰水についてよくわからないという人のために、腰水管理をする時の注意点やメリットについてまとめます。...

最初の育て方でこうも生育度合いが変わるのは面白いですよね。

ただ、種まき直後に発芽した株を見て「徒長してしまっている、、失敗だ」と嘆くことはないですよ!

販売するために仕事として育てている方はまだしも、個人で趣味で種をまいた方であれば、悲観せずともグラキリスはそれなりに生長してくれます。

播種から半年後(徒長株)

グラキリス実生
この株は、前述の私が未熟な時に育てたひょろひょろの株のうちのひとつです。

4つ発芽したうち、この1つだけは意外と順調に育ってきていて、一足先に自作のセメント鉢に移植しました。

秋になり休眠直前の様子なのですが、表皮もシルバーになって硬くなりはじめていて、水分量の変化で株がしぼんだり膨らんだりするようになりました。

播種から1年3か月後(徒長株)

グラキリス実生
あれだけ最初の発芽直後の育て方に失敗していても、1年ちょっと経過するとなかなか立派になってくるので捨てたもんじゃありませんね。

ちょっとやそっと徒長してしまっても、その後の育て方でちゃんと成長してくれますし、やはり少しずつ太くなっていく姿は愛着も湧いてきます。

ちなみにこの株以外のひょろっとした別の株たちはというと、

グラキリス実生グラキリス実生
こんな感じで、多頭になったり脇芽があちこちから出たりと面白い成長の真っ最中。

最近播種したグラキリスの方は、最初からしっかりと多肥・多水で育ててるので、むっちりとした株のまま成長してくれていますので、同じ1年3か月後には上の先輩株よりもがっちりした株になってると思います。

初期の育成環境が1年後にどの程度成長の違いを見せるようになるのか比較できると面白いかもしれませんね。1年後に比べてみたいです。

まとめ

グラキリスは2年目の夏の成長期の辺りからむっちり太って、らしい姿を見せてくれるようになります。

初期の生育環境の違いがその後の成長にどの程度影響を及ぼすのかを、しっかりと継続して観察していきたいと思います。

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