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アンケート

パキポディウム実生栽培のアンケート結果【園芸愛好家のパキポディウムの育て方】

パキポディウムの実生栽培 アンケート結果

こんにちは、金成コーデックスです!

先日、当サイトやSNSにてパキポディウムの実生栽培に関するアンケートのお願いを行いました。(※現在も絶賛回答募集中です!)

コーデックスアンケート
コーデックス栽培アンケート【パキポディウム実生栽培技術編】コーデックス栽培・園芸愛好家の皆さまに「パキポディウム実生栽培」に関するアンケートを実施しています。園芸技術は諸先輩方の集合知であり、皆さまが行っている方法をアンケートにてご協力いただくことで有益なデータとして扱えると考えています。解答欄の閲覧だけでもOKですので、是非ご覧ください。...

SNSでつながっていただいている多くの方々のご厚意でシェア&ご回答していただき、短期間にもかかわらず想定していた以上の回答がいただけました。

誠にありがとうございました!

アンケートページ自体はこのまま継続してアンケートの募集を行っていきますが、ひとまずすべての設問項目が想定していた回答数を上回ったので、グラフにして結果をご紹介したいと思います。(※この記事が公開された後も回答が増えることが予想され、最新の結果に関してはアンケートページのresultをご覧ください)

私が想定していなかった選択肢を回答者様が追加してくださったり、思っていなかった回答に票が集まっていたので個人的にも大変面白いアンケートとなりました。

では、園芸愛好家の皆さまの回答を見ていきましょう!

パキポディウムの実生に関するアンケート結果

Q1.腰水管理をやめるタイミング

要約

・最も多いのが「本葉が2対展開してから」で約3割の人が基準にしている
・パキポディウムの発芽管理を腰水で行っている人は回答者の9割と多い

腰水管理をやめるタイミング

※合計回答数:35件(2019/7/19時点)

まずは、パキポディウムの実生栽培を始めたばかりの人が結構悩む「腰水をやめるタイミング」ですが、これは私も頻繁にメッセージで質問されるので設問を作って皆さんに聞いてみたかったんです。

結果としては「結構票が割れる(バラバラ)」で、本当に人によりけりで正解は無い問いなんだなと感じました。

最も票が多かった「本葉が2対展開したら」が10票(35票中)で約3割の人が答えていますが、大体の基準としては発芽して本葉がある程度出たり、ケースバイケースで確認しながら腰水管理をやめているようですね。

そもそも腰水管理を行わない方が1割(4票/35票中)いましたが、逆を言うと9割が腰水で発芽管理を行っているという事なので、パキポの実生は腰水管理が多数派ということが分かりました。

Q2.発芽管理のケースの蓋を外すタイミング

要約

・ケースに蓋をしない人は3割強。蓋をする人の方が6割強と多い
・蓋をする人のうち、約7割が半分以上発芽するまで蓋は外さない

蓋を外すタイミング

※合計回答数:34件(2019/7/19時点)

腰水などで種子の発芽管理を行う際に、ケースに蓋をして密封するかどうか、また密封した場合にどのタイミングで蓋を外すのかについてお聞きしました。

蓋をするのは「保温」や「過湿」の目的で行いますが、あまり長期間蓋をしていると発芽した後に徒長してしまうことが考えられるので、その「発芽促進」と「徒長させないための見切りをつけるタイミング」が難しいポイントだと思います。

まず、蓋をする方が65%で多数派(22票/34票中)ですが、蓋をしない方も35%(12票/34票中)と私の想像以上に多くいらっしゃいました。

腰水管理していれば表土も湿るし、湿度は十分高いから蓋は不要という事なのでしょうかね?

また、蓋をすると回答された方の多くが、半分以上発芽するまで蓋は外さない(発芽見込みがないと感じるまでを含む)とのことなので、結構蓋をした環境で発芽するのをじっくり待つひとが多いようです。

中には、「発芽したら別の鉢に植えなおす」という回答をされる方もいらっしゃったので、蓋はあくまで「発芽するまで」という考え方のように思います。それを言えば「1つでも発芽したら蓋を外す」という回答も近いのかもしれませんね。

日中は外して夜間は蓋をするというは、おそらく「保温(昼夜の温度変化を小さくする)」という点に気を配っている方の回答のように思います。これも発芽には大事なポイントですよね。

Q3.屋外管理に切り替えるタイミング

要約

・約半数が明確な基準ではなく、天候と生育具合を観察し状況に応じて判断している

屋外管理にするタイミング

※合計回答数:31件(2019/7/19時点)

私が個人的に実生で失敗しやすいなと感じているポイントが「屋外に出すタイミング」で、それまで順調に発芽してくれたパキポが一瞬でしぼんだり溶けたりする可能性のある室内→屋外の環境変化は注意すべき工程です。

やはり多くの皆さんが、環境と発芽後の生育状態をみながらケースバイケースで判断しているようです。

遮光の有無なども考慮すべき点だとは思いますが、驚いたのが「発芽したら屋外に出し、夜間の気温次第で室内退避」という意見。結構早い段階で屋外に出す方もいるんだと勉強になりました。

Q4.種をまくときの容器

要約

半数以上がプレステラなどのプラスチックの鉢を利用している
・SNSで見かける「100均のザル」は意外と少数

種まきケース

※合計回答数:34件(2019/7/19時点)

種をまくときの容器については、皆さんはどのようなものを使っているのか気になりました。

私は特定品種を100粒以上の単位で播種することはなく、多くても1品種10~20粒程度なので、20粒であればプレステラ1つに並べてまいてしまいます。

この設問に関しては、おそらく実生に慣れていて大量の種子をまとめてまく方は「100均のザル」などを使っている人が多く、初心者ほど1粒ずつまける「播種用のトレー」や「プレステラ」などを使っているのではないでしょうか?

SNSではザルを使って播種している方を多く見る気がしていたのですが、アンケートでは少数派。もし播種する数が多ければザルは使いやすそうだなと思ってはいますが、私もまだ使ったことはありません。

ケースによって発芽率が変わるという事はほぼ無いと思いますが、蓋ができるかどうか、腰水管理ができるかどうかというのは選ぶ容器としては大切なポイントだと思います。

Q5.種まき用土に使っている土は?

要約

・種まき用土は「赤玉土」「さし芽種まきの土」「バーミキュライト」が多数

種まき用土

※合計回答数:35件(2019/7/19時点)、合計投票数:63件(2019/7/19時点)

種まき用土は皆さんどのようなものを使っているのか、また次の設問にある「育成用用土」との使い分けはどのような違いがあるのかを見るための設問にしました。

回答者35名に対して、赤玉土(14件)が一番使われていて、さし芽種まきの土(11件)、バーミキュライト(9件)と続いています

さし芽種まきの土は、もともと私は選択肢には含んでおらず、回答者様のどなたかが追加してくださった後に票が伸びたので、最初から選択肢にあればもしかしたらもう少し票が多かったかもしれません。

さし芽種まきの土は商品によって配合されている素材が違いますが、基本的には「赤玉土、鹿沼土、ピートモス、バーミキュライト、パーライトあたりが混ざっている栄養分の無い種まき専用の土」と考えていいと思います。

粒子が細かめで保水性の高い土で、水分を多く含んで長時間置いておいても虫やカビが発生しにくいように栄養分を含ませていないものが多いはず。

さし芽種まきの土だけで十分だと思いますが、実生を続けていると育成用用土をつくるときに「赤玉土」や「バーミキュライト」「軽石」などを購入することが多いので、私個人としてはあえて種まき用にしか使わないような「さし芽種まきの土」は購入していません。

自分で配合すればほとんど変わらないので、赤玉とバーミキュライトをだいたい同じ分量で混ぜて種まき用土にしています。

おそらく「赤玉土」と「バーミキュライト」がさし芽種まきの土と並んで上位にいるのは、私と同じような考えで各自で配合している人が選ぶからではないでしょうか。

Q6.発芽3か月以上経過した株を育成用に植え替えるとしたらどの土を使いますか?

要約

・育成用の土は70%の人が「赤玉土」を使っていて圧倒的多数
・軽石や鹿沼土、サボテン・多肉植物の土など乾きやすい用土が上位を占める

植え替え後の土

※合計回答数:30件(2019/7/19時点)、合計投票数:66件(2019/7/19時点)

播種用の土に比べ、育成用用土では70%の人が「赤玉土」をメイン用土にしていて最も多く、次いで「軽石(日向土)」や「鹿沼土」、「サボテン・多肉植物の土」など、粒がしっかりしていて乾きやすい土が多く選ばれていることが分かりました。

サボテン・多肉植物の土は、基本的には「赤玉土、鹿沼土、バーク堆肥、軽石」などが配合された用土なので、上位の他の用土とさほど変わりありません。

皆さん排水性を重視した土選びをしていることがよくわかりますね。

私が育成用用土に浸かっている資材はこちら↓

赤玉土
コーデックスの土の作り方|私が選ぶ根腐れしにくい土と配合比率コーデックスの実生栽培を始めるときに、どのような土を使えばいいのかわからない人も多いと思います。基本は環境や育て方に合わせて自分で配合するのが良いと思うのですが、ここでは私が使っているコーデックス栽培用土を参考にご紹介します。...

Q7.発芽前の種子の処理として行っているものはどれですか?

要約

・メネデールに浸す人は全体の65%、殺菌剤を利用する人は51%
・何もせずにまく人はわずか8%で、みんな何らかの処理を行ってる

種子の処理

※合計回答数:37件(2019/7/19時点)、合計投票数:75件(2019/7/19時点)

最後は種子をまく前にどのような処理を行うかという質問で、私は回答のTOP3は全て行っています。

メネデール希釈液に浸す人は7割近く、殺菌剤に浸す人も半数以上いました。

パキポディウムの種子の処理に関してはこの2つ(特に殺菌剤)はやった方がいいと思うので、予想通りの結果になっているのかなと思います。

用土の加熱殺菌までしている人は3人に1人くらいですが、意外とみんなちゃんと殺菌してるんですね。

また「播種前に冷蔵庫で冷やす」というのは、種子に温度変化を体感させることで播種後に種子自身が「春が来た(芽吹きのタイミングだ)」と思わせる効果があると聞いたことがありますが、実際には自分で比較検討したことが無いので気になっていました。

私は我慢できず直ぐに播種してしまうので、「どの程度の冷却期間が必要なのか」とか「発芽率への影響」などについてエビデンスがあればぜひ見てみたいです。

冷蔵庫での冷却が効果的な品種もあれば、そうでないものもあると思うのでパキポの播種にどの程度必要な工程なのかも気になります。

まとめ

アンケートを公開してから約2週間で集まったデータについてまとめましたが、アンケート自体は閉じずにおいておくので、今後も少しずつでもデータが集まってくれるとまた結果が変わってくるかもしれません。

現段階でも十分皆さんのパキポ実生の方法を知ることができ、これから初めてパキポディウムを種から育ててみようと思っている方にとって有益な情報になっているのではないでしょうか。

このアンケートにお答えくださった皆さんは、主にSNSで拡散された情報を元にサイトに来ていただいて回答して下さった方々なので、比較的パキポディウム実生経験の豊富な方が多いと思います。(※SNSで直接「回答したよ」とお声がけくださった方々が実生歴の長い方が多いので)

諸先輩方の貴重なお時間をいただき、アンケートにご協力いただいたおかげで「~すべき」という情報ではなく、客観的に集められた皆様の経験・手法をデータで見ることができるので、書籍などでは得られない情報になっています。

今後も当サイトの情報が、できるだけ皆様のお知恵を借りながら有益な情報の発信の場になるようにコンテンツを作ってまいります。

「もっとこういうアンケートを聞きたい!」「こういう時にどうすればいいか知りたい!」などのご要望があれば、また別のアンケートを作って実施することもできますので、是非コメントやお問い合わせページよりご連絡ください。

最後になりますが、アンケートにご協力くださいました皆様、本当にありがとうございました!