多肉やコーデックスの実生栽培をしている時にお世話になるのが「プラ鉢」
プラ鉢は入手がしやすく安価なものが多いので、実生栽培で種を複数まいて株が増えてしまった時に大変使いやすいですよね!
安価で手軽なうえに、特に「黒のプラ鉢」は鉢内温度の上昇に効果があるので多くの園芸愛好家さんが使っています。
私も沢山の種類のプラ鉢を使っていますが、使い分けに関しては「安さ」「管理のしやすさ」「生育段階に合わせた植え替えに適したサイズ」の3点を中心に選んでいます。
本記事では私が実際に使っている鉢を中心にご紹介していきます。
種まきには最も安価で手に入れやすいプレステラ90
プレステラ90はホームセンターやネット通販で購入しやすい、一番安価でポピュラーなプラ鉢の1つです。
大体、税抜き1個10円で買えます。
角丸の四角い形状は並べやすく、パキポディウムの種子なら20個くらいは並べて播種可能なので、私は主に一番最初の種まき用の鉢に使っています。
プレステラは用土を入れて直接熱湯を注いでも熱でひしゃげることもないので丈夫ですし(※用土の殺菌消毒)、スリット鉢の効果もあるので根が巻かずに大きく育ちやすいのも嬉しい特徴です。
形状的にもどっしりしていて軽量のプラ鉢の中では倒れにくいですが、高さが無いので背丈が高くなりやすい植物の場合は実生1年ほどで植え替えが必要になる場合もすくなくありません。
実生初期の株を寄せ植えするのには向いているのですが、サイズ的に実生1年未満の株だとプレステラ90に1株だとちょっと場所をとりすぎるかなーと感じるので、私は発芽後数ヶ月でもう一回り小さいプラ鉢に鉢上げします。
実生1年未満の株にピッタリのA-25
私が一番大量に持っているのがこの「A-25」という白い鉢で、サイズは2号~2.5号なので実生1年未満の多肉・コーデックスにちょうど良いです。
サイズ的にはプレステラよりも一回り小さいので、プレステラの寄せ植え状態から個別の鉢にうつしたい!でもあまり場所を取りたくない!って人にはオススメ。
プラスチックトレーなどに並べればプレステラよりも1~2割ほど多く置くことができます。
上の写真は実生4~5か月のアガベですが、いい感じに収まりの良いサイズでこの中途半端なサイズのプラ鉢って実はあまりないので私は重宝してます。
プレステラでは場所をとりすぎるので、もう一回り小さい鉢に個別に植え替えしたい場合におすすめの鉢です。
実生1~2年目の背丈の高い植物にはミニ蘭鉢
園芸店で使われていることも多いので見かけたことがある人も結構いると思われる「ミニ蘭鉢」シリーズは、プレステラよりも鉢の高さがあるので、草丈が伸び始めてプレステラなどでは不安定になり始める実生1~2年目の植物で使いやすいサイズの鉢です。
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私は実生半年が過ぎて上方向に伸び始めたパキポディウムウィンゾリーやラメリーの植え替えで、このミニ蘭鉢を使い始めました。
ある程度草丈が伸びてくるとプレステラやA-25では深く植えるにも根が伸びるスペースがないので、高さのある鉢を探し出しますが、そのくらいの段階で使い勝手のいい鉢です。
前述のA-25とのサイズの違いを比べると一目瞭然で、2~3cmほど高さに差が出るので背丈がもう一段回高くなった時の植え替えにピッタリ。我が家では成長の早いP.ラメリーやP.バロニー、P.ウィンゾリーの場合は実生7~8か月目くらいから使っています。
上の写真はミニ蘭鉢の3号です。
高さは出ますが依然コンパクトで使いやすい。定番中の定番の鉢ですね!
根の成長が早い植物にはスリット鉢がおすすめ
最初に紹介したプレステラもスリット鉢の1つなのですが、ある程度大きく成長したコーデックスや根の成長が著しい品種には「スリット鉢」がおすすめです。
私は塊根が大きく成長し蔓が伸びるウリ科のコーデックスなんかは、支柱を立てる必要があるので高さのあるスリット鉢(12cm)を使っています。
※前述のミニ蘭鉢との大きさの違い
丸い形の鉢は鉢の中で根がとぐろを巻き円を描くように成長しやすいため、根詰まりや成長生涯を起こしやすいのですが、スリット鉢は根が正常に伸びるため綺麗に根がはるのが特徴です。
パキポやアガベのように根がぐんぐん伸びる品種にもスリット鉢は有効ですね。
根の成長が早すぎて毎回根詰まりを起こすような植物には、スリット鉢を用意してみるといいかもしれません。
まとめ
ここでは私が実生1年目に使うことが多いプラ鉢を紹介しました。
実生をする時には、生育段階に応じた鉢の大きさ、鉢の色、スリット鉢や蘭鉢などの鉢ごとの特徴をとらえて選ぶと、より植物を大きく成長させたり根腐れを起こしにくく育てることができます。
鉢の要素は日光や水、肥料に比べると植物の成長に与える影響は些細なものになりますが、とは言え大事なポイントでもあるので、植物を枯らさずに育てられるようになってきたらプラ鉢選びにも注意を向けてみてくださいね!
鉢の色の違いにおける温度変化については、以前直射日光に当てて実験した結果を下記記事でまとめているので参考にしてみてください。