こんにちは、金成コーデックスです。
現在日本には数多くのパキポディウムの品種が流通していますが、それぞれ見た目も特徴も様々で栽培していて好みの品種なども出てくると思います。
私もこれまでに15品種以上パキポの実生栽培を行ってきましたが、初めて実生栽培をスタートさせたグラキリスや、丸いフォルムに憧れて栽培を始めたエブルネウムなんかは思い入れが深いです。
一般的には人気品種と言われている品種や、逆に人気のない品種と言われているものもありますが「本当にそうなんだろうか?」と疑問に思ったので、当サイト内でアンケートを実施しtwitterやInstagramでご協力のお願いをしたところ、多くの回答を得ることができましたのでここで結果をご紹介したいと思います。
アンケートは閉じませんので現在でも回答いただくことは可能です!是非ご協力ください!
アンケートにご協力くださった皆様ありがとうございました!!
Contents
パキポディウムの人気品種ランキング
1位 P.グラキリス/P. gracilius(22票)
1位はおそらく皆さんの予想通りの「Pachypodium Gracilius/P.グラキリス」です!
44名による投票(2019/9/6時点)の中で、22票を集めているという事は2人に1人がグラキリスが好きという結果なわけですね。うん、間違いなく人気。
私も初めて育てたパキポディウムがグラキリスだったので、思い入れがある品種です。
真ん丸なボール状に膨らむ塊根部分を持つパキポはグラキリスくらいで、この丸い胴体から分岐して細い葉を伸ばすところなどは他にはないフォルムです。
Instagramで、
とのご意見をいただきました。
この圧倒的なルックスに魅了されてコーデックスに興味を持ったという人も少なくないのではないでしょうか。
予想通り、文句なしの1位ですね。
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2位 P.ウィンゾリー/P. windsorii(15票)
2位はCITESⅠの希少種「Pachypodium windsorii/P.ウィンゾリー」です。
黄色や白い花が多いパキポディウムには珍しく赤い花を咲かせるこの品種は、P.バロニーの変種でバロニーに比べて株元が丸く太りやすく背丈が低いうちから分枝しやすいのが特徴です。
ウィンゾリーが人気なのは、CITESⅠの希少種であることが結構大きな理由なんじゃないかなと思っていますがどうでしょうかね?
私もウィンゾリーは好きですが、最初はグラキリスやホロンベンセ、エブルネウムなど日本国内でも良く流通している品種しか知らず、SNSでウィンゾリーなる品種が人気があるというのを見て知りました。
私のようにウィンゾリーの希少性を知って興味を持った人も多いと思います。
3位 P.ブレビカウレ/P. brevicaule(14票)
3位は、なぜか日本人の多くが好きと言われる「Pachypodium brevicaule/P.ブレビカウレ」(通称:恵比寿笑い)です。
私は白花バージョンのP.brevicaule leucoxanthumしか育てたことが無いのですが、レウコキサンツム4票の11位でランク外。黄色い花のブレビカウレの方が人気のようです。
種子を購入しようと探してみても、レウコキサンツムは色々なところで見かけるのですが、ブレビカウレはあまり流通が無いのか私は手に入れられていません。
でっぷりと横に広がるブレビカウレが人気なのは、いかにも「塊根植物」というフォルムをしているからでしょうかね。私も好きな形です。
4位 P.デンシカウレ/P. densicaule(7票)
4位は「Pachypodium densicaule/P.デンシカウレ」(通称:恵比寿大黒)です。
デンシカウレは日本での呼び名で、あまり聞くことはありませんがP.ラウヒ(rauhii)と呼ばれることもありますね。
P.デンシフローラムとP.ブレビカウレの交配種で、株によってブレビカウレの血が濃いものとデンシフローラムの血が濃いもので同じ恵比寿大黒でも様々な見た目があるのも人気の理由かもしれません。
自分は「ブレビカウレ寄りのデンシカウレが好き」「自分はデンシフローラム寄りが良い」など、ここでも好みは分かれるかもしれません。
ただ、交配種としてのさだめか「これが恵比寿大黒」というものがイメージできないのもデンシカウレの特徴だと思います。
園芸をする中でよく話題になる「純血好きなのか交配種好きなのか」、そういう所でもデンシカウレは面白い存在だと思います。
5位タイ P.デンシフローラム/P. densiflorum(6票)
5位タイで6票を集めたのは3品種。まずは「Pachypodium densiflorum/P.デンシフローラム」です。
「シバ女王の玉櫛」という和名がついているのですが、このネーミングセンスはどこから来ているのでしょう?というか命名者はどなた?気になります。
私も実生栽培をしていますが、数あるパキポの中でも丈夫で育てやすいので初心者向けの品種だと思います。
種子の流通量も多いですし、実生栽培している人も多いのではないでしょうか?
個人的には「ザ・パキポディウム」と言ったらデンシフローラムかグラキリスかな~と思い浮かべる位置づけでおります。
これからパキポの実生栽培をやろうと思っている方がいれば、デンシフローラムはおすすめの品種です。
5位タイ P.ホロンベンセ/P. horombense(6票)
5位タイ2品種目は「Pachypodium horombense/P.ホロンベンセ」です。
ホロンベンセは私も実生していますが、凄く育てやすく早い段階で太って分岐もするので育てていて楽しいです。
デンシフローラムと同様にパキポの中でも名前の知れた、一般的な品種だと思います。
私もこのホロンベンセに一票入れましたが、定番なだけあって成長した姿もパキポディウムらしくかっこいいです!
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5位タイ P.イノピナツム/P. inopinatum(6票)
5位タイの最後は「Pachypodium inopinatum/P.イノピナツム」です。
マダガスカル産パキポの中でも、(個人的な印象ですが)繊細な難物といった印象。
自生地も高山地帯で、他のパキポと外観の印象が少し違う「美形」のパキポが多い気がします。花も白花で、表皮も白っぽいことが多いのですがその辺の微妙な違いを好んで投票した方も多いのかもしれません。
流通量も少なくって、種子の販売もあまり見かけないので私もいつか実生をしてみたいと思っている品種でもあります。
8位タイ P.ビスピノーサム/P. bispinosum(5票)
8位タイ、3品種のうちの最初に紹介するのが、今回のTOP10の中で唯一のアフリカ産のパキポディウム「Pachypodium bispinosum/P.ビスピノーサム」です。
ビスピノーサムは他のパキポディウムに比べてまず外見がかなり違い、木質化してでっぷりと太る幹と、そこから伸びる棘のある枝葉が特徴的ですよね。
そのパキポディウムの中でも異質なルックスが人気の理由かもしれません。
8位タイ P.タッキー/P. takkii(5票)
8位タイ、2つ目は「Pachypodium takkii/P.タッキー」です。
場合によっては「tackyi」や「tucky」とも表記されるようですが、正直どれが正解なのか調べてもわかりませんでした(※お詳しい方正確な表記がどれなのかご存知でしたら教え下さい)
デンシフローラムの葉が縮れている園芸品種で、日本産。
と好きな理由を教えていただけました。
8位タイ P.マカイエンセ/P. makayense(5票)
8位タイ、最後の1つは「Pachypodium makayense/P.マカイエンセ」です。
和名は「魔界玉」と何とも中二病をくすぐるネーミングが付けられてますが、もともとのマカイエンセは自生地のマッケイ峡谷(Makay)に由来するので、魔界とのつながりはありません。
でも、
という理由で推しているという意見もいただけたので、ネーミングって大事だなと思わされましたね。
<パキポの好きな品種についての意見は、以下のInstagramの投稿のコメント欄でお聞きしました>
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パキポの中でも発見されて新しい品種なので、園芸愛好家の中でも人気のある品種なのでしょうね。
私もまったくお目にかかったことが無いので、いつか育ててみたいなと思う品種の1つです。
10位以下の順位は!?
11位タイ P.レウコキサンツム(4票)
11位タイ P.サウンデルシ―(4票)
13位タイ P.エブルネウム(3票)
13位タイ P.カクチペス(3票)
15位タイ P.ナマクアナム(2票)
15位タイ P.ラメリー(2票)
15位タイ P.バロニー(2票)
15位タイ P.アンボンゲンセ(2票)
19位タイ P.ゲアイー(1票)
19位タイ P.デカリー(1票)
19位タイ P.メリディオナレ(1票)
19位タイ P.ロスラーツム(1票)
19位タイ P.ビカラー(1票)
惜しくもランキングTOP10に入れなかったけど、得票することができた品種は上記の通りです。
以前、下記事でパキポディウムの分類についてまとめたのですが、この得票結果をみるとGymnopus節の品種が人気で、Leucopodium節の品種はあまり人気が無いことが分かりますね。
1票も得票できなかった品種はこちら
- P.ラモスム
- P.フィヘレネンセ
- P.ミケア
- P.メナベウム
- P.ソフィエンセ
- P.ルーテンベルギアヌム
- P.レアリー
- P.サキュレンタム
- P.ブレビカリックス
こうみると確かにマイナー品種が多いなぁという印象ですが、サキュレンタムとかは8位に入ったビスピノーサムと似てるのに何で得票数0なんだろう?と不思議に思います。
また棘が細くて長いタイプの品種(ラメリー、ゲアイー、アンボンゲンセ、ラモスム、フィヘレネンセ)もあまり人気がないんですね。丈夫で育てやすいのですが、育てやすさと人気は比例しないようです。
まとめ
本記事では当サイト内で実施したパキポディウムの人気投票の結果をまとめてご紹介しました。
短期間での実施で得票数がある程度集まった時点でのまとめなので、時間を置けばもう少し票が伸びて結果が変わってくることもあると思いますが、ある程度人気の傾向が見て取れるのではないかと思います。
実際にコーデックス栽培を趣味にしている方のご意見をアンケート形式で集めたものを見たことが無かったので、新たな試みとして実施しましたが個人的にも面白い結果がみれて楽しかったです。
いつも無償でのアンケートのご協力をお願いしているにもかかわらず、快く回答くださった皆様本当にありがとうございます。
皆様の経験と知識が、できるだけ公平な目で実生栽培初心者・パキポディウム栽培初心者に届いて、同じ趣味を持つ方が増え、最終的には種の保存につながっていけばいいなと思っています。
今後もアンケートを実施することが多くあると思いますが、またご参加いただけますと幸いです。よろしくお願いいたします!