オトンナの中でも小型の「Othonna wrinkleana / オトンナ・ウリンクリアナ」の実生栽培記録です。
オトンナ・ウリンクリアナは、南アフリカの西ケープ州の石英で覆われた丘陵地帯Knersvlakteという限られた地域に自生している品種で、この地域は現在では採掘などが行われているので、年々生息地の喪失が危惧されています。
そんな希少種のウリンクリアナですが、知人経由で種子を入手し、実生栽培を経て種子の採取まで行うことができました。
本記事では、自らの実生から種子を採取するところまでの栽培記録をまとめます。
Contents
オトンナ・ウリンクリアナの栽培方法・育て方
オトンナ・ウリンクリアナの種子の入手・購入について
オトンナ・ウリンクリアナは、2020年くらいまでは市場にもあまり流通しておらず、種子数粒がヤフオクに出品された際にかなり高額になっておりました。
現在では、自分でも栽培して確認していますが、ウリンクリアナ自体は花付きもよく複数株を同時に栽培していれば種子もかなり採れるので現在では価格がかなり落ち着いてきたように思います。
購入先は、メルカリやヤフオクなどもありますが、当サイトでも販売していますので興味ある方はBASEショップに足を運んでみてください。
私が採取したオトンナ・ウリンクリアナの種子はオンラインストアで販売しておりますが、在庫がなくなってしまった場合でも購入希望の方はお知らせが届きやすくなるように私のBASEショップを登録するかInstagramなどのSNSをフォローください!
オトンナ・ウリンクリアナの種子をまく
オトンナ・ウリンクリアナの種まき時の注意点
オトンナ・ウリンクリアナの種子は、低温湿潤管理という方法で冷蔵庫で発芽させると成功率が高いです。
詳しくは上記記事で解説していますので、ご存じのない方は是非参考にしてみてください。
オトンナ・ウリンクリアナの播種用土
私はオトンナの播種用土には、赤玉メインの育苗用土を表土に使っています。
基本的に「無肥料」で「保水性が高く」「目が細かい」ものを使えば何でもいいと思いますが、上記のような無肥料で赤玉細粒のような状態になっている育苗用用土として売られているものを使えば、種子を見失うこともないですし保水性もばっちりなのでおススメです。
勿論上記メーカーのものではなくてもいいので、お近くのホームセンターでさがしてみてください。
また、発芽後はしばらく腰水で管理するのですが、鹿沼土などは藻や苔が発生しやすいため避けた方がいいと思います。
上記リンクでもご紹介していますが、殺菌剤として播種後にオーソサイドを霧吹きすれば藻の発生が抑えられるので、苗がある程度の大きさに育ってくれる前に藻やアオミドロなどに覆いつくされてしまうケースも予防できると思います。
オトンナ・ウリンクリアナの播種方法と播種後の管理
プラ鉢に用土を準備したらあらかじめ熱湯をかける or レンチンして殺菌しておきます。
種子は、低温湿潤管理であらかじめ発芽(種子の外殻が割れて根が出てきている状態)にしてから、殺菌済みの表土に根が下(用土の方)に向くようにして置きます。(※覆土はなし)
ある程度の大きさになるまでは腰水で管理しつつ、肉厚のある葉が展開するまでは直射日光を避けて育てた方がいいでしょう。
オトンナ・ウリンクリアナの実生栽培記録
低温湿潤管理5~10日目で発芽確認
田舎センセイ(@inakasensei)のストアで購入した
オトンナ・ウリンクリアナ Othonna wrinkleana
10~15℃くらいで湿潤管理して8~11日目で6粒全て発根。 pic.twitter.com/4UnxBZDlHi— ハニホ (@uUPCXulaDuPgY9C) October 1, 2022
私自身では5~6日目で発芽を確認していますが、当サイトからご購入くださった方からも発芽報告をいただいております。
オトンナは品種によって冷蔵庫内で発芽するのに向くもの、向かないもの、時間がかかるもの、かからないものなどありますが、ウリンクリアナはやや時間がかかるものの冷蔵庫内で十分発芽する品種です。
発芽させる難易度はあまり高くないと思います。
SNSでよくお世話になっている植物系YouTuberのりとまんさんにもこのウリンクリアナの種子を提供したところ、発芽管理の様子を動画にしてくださっていました。
動画だと分かりやすいこともあるので、是非併せてご覧ください。
播種後1か月半で花芽を確認
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オトンナ・ウリンクリアナは発芽にかかるまで1週間弱ですが、そこからわずか1か月半で花芽をつけるほどに成長しました。
栽培環境は室内LED&腰水でしたが、ある程度成長してからは腰水をやめています。
冷蔵庫内で発芽させてから落ちてしまった株もなく、カカリオイデスなどの似た他の品種に比べても育てやすく、比較的強い品種なのかなという印象を持ちました。
その後、受粉作業をして種子を採取しましたが、種子の採取に関してもカカリオイデスよりも雄花、雌花の位置が分かりやすいこともあって受粉作業は容易、種も沢山とれました。
まとめ
オトンナ・ウリンクリアナの実生栽培記録をまとめました。引き続き状況に進展があれば更新していきます。
種子のご購入に関しては、当サイトのショップページで販売しておりますので興味がある方はぜひ是非SNSのフォローやショップアプリでのご登録していただいてお知らせを受け取れるようにしてくださいね!