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Dorstenia horwoodii/ドルステニア・ホルウッディの育て方【実生栽培記録】

ホルウッディ

ドルステニア・ホルウッディ(Dorstenia horwoodii)は、ドルステニアの中でも小型ので性質が気難しく、栽培・繁殖が大変な品種として知られています。

成長も遅いですし、花芽をつけてもなかなか種をつけてくれなかったり、種子を採取できても発芽能力に乏しかったりと栽培家さんたちも苦労している品種です。

そのため流通量も少なく、レアなドルステニアのひとつだと思います。

本記事では、そんなドルステニア・ホルウッディの特徴と栽培記録をご紹介します。

ドルステニア・ホルウッディの特徴

ホルウッディ
ドルステニアホルウッディの特徴のひとつに「ギザギザした葉」があります。

ランキフォリアなども葉の縁が波打っていますが、このホルウッディはより「ギザギザ感」が強く、ノコギリの様な感じさえします。(※ランキフォリアは↓)

ランキフォリア
Dorstenia lancifolia/ドルステニア・ランキフォリアの育て方【実生栽培記録】ドルステニアクリスパの変種「Dorstenia lancifolia(ドルステニア・ランキフォリア)」は栽培自体はさほど難しくありませんが、自家採取した種子の発芽率を高めるにはコツがあります。本記事ではランキフォリアの実生栽培のポイントと栽培記録をご紹介します...

ホルウッディのもう一つの特徴として「株元から群生するように仔株を吹く」という、増え方の特徴があります。

仔株ホルウッディ
私のホルウッディの抜き苗状態の写真を見ると分かりやすいのですが、株元から増えていますよね。

ある程度の大きさにならないと仔株を吹かないと言われていますが、私の株も仔株を吹いている時点で、このサイズですが比較的時間が経過した株だと言えます。

それにしてもどこからどう見てもワサビ。。

ドルステニア・ホルウッディの価格相場・購入・販売先

流通量が少ないドルステニアホルウッディは、国内ではほとんど実生株が出回っていないと思うので、フォエチダやクリスパのように趣味の園芸家さんがホイホイと増やしてメルカリに出したりはしていません。

稀に国内のプロの園芸家さんがヤフオクなどに出品していたりしている程度で、価格帯は

ギガス&ジプソフィラ > ホルウッディ&ラブラニー >ランキフォリア >フォエチダ&クリスパ

といった所でしょうか。小さめの株でも生長が遅いせいでそれなりに年数が経過してるので、1~2万円位はすることが多いですね。

私が購入したのはeBayを使い、タイのナーセリーから購入しました。

個人輸入

eBayでDorstenia horwoodiiを見る

eBayではタイのナーセリーがメインで出品していて、安い物なら6000円弱、大株で3万円弱くらいで販売されています(※2019/11時点)

ナーセリーにもよりますが、私の場合は購入から2週間程度で問題なく到着したので、国内で探して見つからない場合はeBayを使ってみるといいかもしれません。

ドルステニア・ホルウッディの栽培記録

輸入株が到着&植え替え【2019/10/15】

ホルウッディ
タイのナーセリーから抜き苗状態で到着したホルウッディ。

根は乾燥していて土は一切ついていなく、早めに適した用土に植え替えてあげなくてはいけないと思い、即土作り開始。

ホルウッディ植え替え
やや大きめのスリット鉢に、ドルステニアの植え替え用の用土を作って植え替えました。(※用土は以下を参考にしてください。)

ドルステニアの植え替え用土
【実生1~2年以上】ドルステニアの植え替え用土の作り方こんにちは、金成コーデックスです。 当サイトでは以前「ドルステニアの種まき用土の作り方」をご紹介しましたが、あの用土だと実生1~2...

植え替え後1週間:葉が少し枯れてきた【2019/10/21】

温室管理
植え替え後、寒さに弱かろうとガラス温室の上段(26~29℃位)に置いたら、タイから届いた当初は青々としていたホルウッディ特有のギザギザした葉が徐々に茶色くなり枯れていった。

ホルウッディ枯れる
あんなに青々としていた葉が茶色く変色。お迎えしたばかりで枯れてしまうのかと超焦りました。

これまでドルステニア数種類を栽培していて実感したのが、「水切れを起こすと葉が黄色くなる」というのと「LED照明に近いと葉焼けをすぐ起こす」という2点。

植え替え直後で水もしっかりあげていたので、今回は後者が原因と判断。

温室
最初は①の上段に置いていて異変を察知し、②の中段に移動させるも変色は止まらなかったので、現在はLEDの光はあまり届かず温室内の温度も低めの下段に移動させました。

温室内温度は、①28~29℃、②26~27℃、下段23~24℃です。

ホルウッディの葉の変色が出てから、温室内の温度を一定にすべく小型扇風機で空気の循環をできるように工夫しました。

小型ファン
温室の空気循環用に小型のクリップ式首振り扇風機「CAVN」がおすすめ!植物を冬越しさせようとガラス温室などにパネルヒーターを設置すると、暖かい空気はどうしても上にたまってしまうので空気を循環させる必要があり...

これで葉の変色が止まればいいんだけど・・・

植え替えから3週間:回復し動き出す【2019/11/4】

ドルステニアホルウッディ
写真の後ろの方にうつっている茶色く変色した葉が、LEDによる葉焼け(?)の名残ですが、手前の株の方からは青々とした若々しい葉が出てきたので一安心。

ドルステニアは直射日光だとある程度強い光でも平気だけど、LEDだとすぐにはやけを起こしてしまう印象です。温室内での置き場所の調整がすごく難しい。

それでも寒さにあてたら100%枯れてしまうので、上手く光の当たり具合を調節しながら育てていきたい。

上手く動き出しているのを見ると、植え替え用土も特に問題はなさそうで、温室内での置き場所も温度が高すぎず光も強すぎない下段で良かった様子。このまま冬越しが上手くいくことを願いたい。

ドルステニアホルウッディの花芽を確認【2019/12/10】

ホルウッディの花芽
ドルステニアホルウッディをうえつけてしばらくすると花芽が出てきました。

ホルウッディ
花芽の数は多いんだけど、それぞれの花はかなり小さめな印象。おそらくこの株自体の栽培年数的にまだそこまで成熟し切ってないんだろう。

このころから筆を使って受粉作業をするも結実する様子は皆無で、他のドルステニアの花は多少乱暴にこすっても特に変化がないのに、ホルウッディはすぐに傷ついて乳液の様な白い液体を出します。なんか、凄くデリケート。

成長点があちこちに発生!群生化する予感【2019/12/22】

 

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年末に差し掛かり外はかなり冷え込んでいましたが、ホルウッディの栽培環境は25~28度で常時換気の乾燥しやすいガラス温室のためグイグイ成長中。

ある程度年数がたたないと群生しないと言われているホルウッディですが、よく見ると葉や花芽が落ちた場所に成長点が発生している!!しかも複数!!!

株元から群生するように増えるらしいんだけど、普通に株の至る所から成長点が出ててちょっとこの先どうなるのかわからなくなってきた。

栽培環境のせいだろうか、ホルウッディに限らず他のドルステニアでもガラス温室内で栽培しているものは成長点が複数発生しやすい気がする。

施肥の回数はさほど多くはなく、チッソはほとんど与えていないのですが、その他の微量元素やカリ、リン酸の量のバランスのせいかもしれませんね。

ホルウッディの種子を初めて採取!【2020/2/3】

 

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ドルステニアホルウッディの流通量が少ない理由に栽培の難しさと「結実しにくさ(種子の採れにくさ)」があると言われていて、沢山の園芸家がホルウッディの受粉作業に頭を悩ませると聞きます。

私も花が咲いてから3か月ほど受粉作業を続けるも、一度も成功せずに「これは種子をとるまで数年かかりそう」と思っていた矢先、少し枯れた花芽に種を飛ばした跡を発見(インスタの写真2枚目)

温室内の床を探すとホルウッディのものと思われる種子を5つほど手に入れて、予想外の種子GET!

ホルウッディの種子に関して気が付いたのは、フォエチダの様な他の品種に比べて種子ができているかどうかがぱっと見分かりにくく、種子を飛ばすのも花芽が結構枯れかけてからのタイミングであることが多いように思います。

ひとまず我が家のホルウッディは何とか少ないながらも種子を結実させることができると分かったので、このまま根気強く受粉作業をして、採取した種子で実生栽培を開始したいと思います!

まとめ

ドルステニアホルウッディの実生栽培記録についてまとめました。

依然栽培は続いており、自家採取した種子で実生栽培を行いつつ、経過に変化があれば定期的に更新していく予定でおります。

引き続きご覧いただければ幸いです。