こんにちは、金成コーデックスです。
暖かくなってきた3月~4月くらいから、育ててるアガベを室内管理から屋外管理に切り替える方も多くいらっしゃると思います。
大切なアガベが調子を崩さないか注意していても、ちょっとしたことで異常が出やすいのが「葉」です。とは言ってもアガベの大部分が葉なので当たり前と言っては当たり前なんですけど。
本記事では、季節の変わり目、特に「冬→春」の時にアガベの葉に起きやすい症状や、葉に特徴が出る病気について簡単にまとめたいと思います。
Contents
アガベの葉の異常とその原因として考えられる事
葉の一部が白くスカスカの状態になる
おそらく冬→春の気候の変化の中で、アガベの葉に起きやすい異常として一番多いのが上の写真のような「葉の一部が白くスカスカの状態になる」というものかもしれません。
ブログ用にアガベの葉の異常をまとめました。おそらく全部「冬の寒さ」と「季節の変化」で起こる症状。
一つ目は暖→寒の気候の変化(室内→屋外)、二つ目は冬の寒さに長期間当たったため、三つ目は寒さで紅葉しただけ
という認識ですがどうでしょう? pic.twitter.com/9sDtojQahw
— 田舎センセイ (@inakasensei) April 15, 2021
上記のtwitterでの問いかけに、同様の症状になってしまった方からリプをいくつかいただきました。
これは(おそらく)短時間でもアガベが耐えきれない低温にさらされてしまったために起きる「低温障害」のようなもので、屋内管理から屋外管理に切りかえて鉢を出しっぱなしにした時などに起きやすいです。
私の株も比較的寒い廊下で管理していた株を、暖かくなったからと屋外管理にした翌朝にこの症状になっていました。
株の中央部分に被害が及んでいなければ放置しておいてもさほど問題ないですが、被害に遭った部分が広がりを見せるようなら切り落とした方が良いと思いかもしれませんね。
我が家のアガベは朝晩の冷え込みが2~3℃になってしまった日が一度あり、その日にやられてしまったように思います。
こうならないための対策としては、「朝晩の冷え込みが予想されるような時期は室内に取り込む」、もしくは「防寒対策をする」、「外管理でそのまま行くなら朝晩の冷え込みが予想されるときは日中の水やりを控える」などが考えられます。
あとは、日中暖かいからと水やりをしたのであれば安全のために室内に入れると未然にこのような状態は防げるかもしれません。
同様の症状が出てしまう流れは、
①暖かくなったので室内管理から屋外管理に変更
②天気も良くポカポカしてるので水をあげる
③夕方以降冷え込んで濡れた土で株が冷える
④葉に異常が出る
というような流れだと思いますので、せめて水やりをしなければここまでならなかったかもしれません。
水やりをした日は朝晩の気温に注意しましょう!
葉に小さなボツボツ(斑点)ができる
この株は、冬の間一番寒い廊下の窓際に追いやられていたかわいそうなアガベなのですが、枯れるほどの寒さではなく水も切っていたので何とか耐えた末の姿です。
葉全体をハチにでも刺されたかのようなボツボツがありますが、耐えきれる程度の寒さでも一冬の間ずっとさらし続けたことによる、これも「低温障害」の一種だと思います。
我が家ではポタトラム系の品種で多くみられましたが、逆にそれ以外の品種ではあまり見かけませんでした。
病気ではないので、葉が生え変わり中央部分から出てきた葉に異常が無ければ、特に心配しすぎる必要はないと思います。
ただ今後の冬季の置き場所は再考した方が良いでしょうね。
葉が赤紫色に変色している
冬の間、前述のボツボツが出るほどの寒さではないにしろ、一桁の温度のなかで長時間管理することによってアガベが「紅葉」する状態になってしまえば葉が紫色になることがあります。
これは単純に寒さによって色が変色しただけで、暖かくなってまた日光の素で管理をすれば元に戻りますが、完全に緑色に戻るかどうかは微妙なので綺麗な緑色を保ちたい場合は、あまり極端な寒さにさらさない方が良いでしょう。
我が家はどうしても管理している株が多いので、置ききれない鉢は日当たりが良いけど夜間寒くなる廊下に並べられてしまうので、こういった株が多くなります。
気を付けた方が良いアガベの「炭そ病(たんそびょう)」
アガベの葉の症状で気を付けた方が良い病気・症状に「炭そ病(炭疽病/たんそびょう)」があります。
我が家の株ではまだ炭疽病に侵されたアガベは無いのですが、詳しくは「ゆるぷさんの炭疽病の記事」をご覧いただければ症状と対処法が分かりやすいと思います。
炭疽病は、アガベ(特にチタノタ)で見かけることが多いのですが、農作物や果樹にも発生するのでアガベでは未体験でも自給的農家の私には身近な病気です。
特長を簡単にまとめると、
・葉や茎などに黒くor灰褐色の円形でややくぼんだ病斑が出る
・原因は糸状菌(カビ)で、乾燥した分生子塊が風邪で飛散し空気伝染することがある
・症状が進行すると葉に穴が開き、最終的には枯れる
・病原菌は越冬し、水やりで飛沫&用土に侵入し感染が広がる
・対処法は、病巣部位の切除&薬剤による殺菌
・切り落とした葉や使っていた用土は殺菌して適切に破棄する
・予防としては、高温多雨の時期に蒸れないように過密栽培を避け、葉を間引くなどする
・葉の切除や用土の殺菌&破棄をしても、数ヶ月~1年以上の単位で経過を見る(植物体に菌が侵入していれば再発するので)
作物に感染した時も大変ですが、アガベで発生してもなかなか対処が難しい病気の1つです。
まとめ
本記事ではアガベの葉に起きる異常・変化についてまとめました。
他にも様々な葉の異常があると思いますが、私の方でも発見し次第情報をアップデートしていきます。
画像の提供や症状の情報提供などもお待ちしておりますので、皆さんでアガベの栽培が上手くいくように情報をシェアしあえたらいいなと思っています。