チレコドン・パニクラーツス(Tylecodon paniculatus)は、和名「阿房宮」いう名前が付けられた大型のチレコドンです。
自生地では樹高が2ⅿ以上になることもあるようですが、種子は他のチレコドンと変わらずに細かな微細種子です。
私の実生株は現地の2ⅿの株のようには成長しないかもしれませんが、国内実生でどのように生長していくのかをまとめていきたいと思います。
Contents
チレコドン・パニクラーツス(阿房宮)の種子の購入
【種子の購入先】 Koehres, Germany
【種子の購入個数】100粒
【種子の購入時期】2019年2月
種子の購入はドイツのナーセリー「Koehres(ケーレス)」より。
パニクラーツスも粉みたいな微細種子で、数粒単位で購入するのは発芽の自信が無かったので100粒単位で購入しました。
私が購入した時点での価格は100粒で3.3ユーロ(約417円/2019年3月当時)、レティキュラーツス(万物想)やグランディフローラ(砂夜叉姫)に比べると少しだけ安かったです。
チレコドン・パニクラーツスの実生栽培記録
チレコドン・パニクラーツス(阿房宮)の種まき~発芽
【発芽率】 5~10/100(10%以下)
【発芽観測】播種から4日後
【用土】 バーミキュライト:ゴールデン粒状培養土=1:1
【播種】 3月上旬
チレコドンは「冬型」のコーデックスなのですが、購入したタイミングで播種したため適期からはかなりズレた春まきでの実生開始になりました。
私が購入したチレコドン4種のうち、このパニクラーツスは下から二番目の発芽率でかなり発芽率が悪かったです。(※最も発芽率が悪かったのが「ワリチー/奇峰錦」で発芽率0%)
上の発芽した写真を見てもわかる通り「え?なんか緑色のがあるけどコレ?」といった感じで、発芽確認さえままならない状況でした。
播種3か月後
播種から3か月後まで残ってくれたのはこの2株のみでした。他の芽は途中で溶けたり枯れたりしてなくなっていき、気づいたら残ったのはこれだけ。
近縁種の万物想や砂夜叉姫に比べてはるかに小さく、大型品種の割には成長が遅いなと感じます。
他の二品種と同様に、腰水をやめた段階で黒の1号鉢に植え替えをし、土も硬質赤玉土細粒を使って株がしっかり支えられるようにしています。
土をかなり細かくしても、植え替えの時に株本体が土の中に埋もれてしまわないようにするのがすごく大変でした。
播種半年後
播種から半年たって、ようやく塊根部分が見えてきました。
それでもホントに小さなビーズ程度で、どうもパニクラーツスの実生の出だしとしては何かが失敗したとしか思えないサイズ。
でもなんとか順調には育ってくれているようなのでこのまま大きく出来れば少しは安定してくれそう。
パニクラーツスの葉は、他の2品種(レティキュラーツス・グランディフローラ)に比べると、表面の細かい毛のようなものが多くてふさふさしている印象です。
成長速度以外での品種間の違いは実生半年ではまだよくわからないですね。
実生8か月:冬越しに向けて植え替え
前回の記録(実生半年)に比べ、かなり大きく成長しました。
やはり暑い時期よりも秋口に差し掛かってからの成長のスピードがすさまじく、寄せ植えしているのはかなり無理があったので個別の鉢に植え替えました。
大きくなったと言っても育っているのは葉の部分が主で、塊根部分はまだまだ大豆程度のサイズにしかなっていませんね。
阿房宮はあれだけ種子をまいて残っているのがこの2株のみなので、無事来年以降も成長してくれることを祈ります。
まとめ
本記事では、種子からチレコドン・パニクラーツス(阿房宮)を育てている過程をご紹介しました。
チレコドンの中でも大型の品種であるパニクラーツスですが、私の育て方が悪いせいか同時期に育て始めた他の品種に比べて成長は遅いです。
成長記録は随時更新していきます。
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